草原にて
受けた依頼は〝ポイズンワスプ〟の討伐。
達成条件は3匹以上だ。
以上なので、それ以上討伐すれば追加報酬もある。
だけど報酬が目的では無いので、状況次第かな。
名前の通り毒を持った蜂が相手だ。
蜂と言っても、異世界補正なのか1匹がネズミ並みに大きい。
飛行能力に加え毒も有り、巣に近づき過ぎれば群れに襲われる。
そんな危険があるのに、1匹としての戦闘能力はそこまで高くない為、報酬は少ない。
所謂、美味しくない依頼と言うべきか、不人気な依頼だ。
ギルトに行った時間帯が少し遅かったので、良い依頼は早い者勝で既に取られている。
近場で直ぐに達成できそうな依頼は、どれも似たようなものだった。
他のは、全身汚れそうなのと、臭いがキツそうなものだったので、実質選択肢が無い。
ポイズンワスプには、巣の周囲を護る者と、巣から離れ周囲を警戒する役割の者がいる。
なので、巣から離れて行動しているのを狙っていこう。
だいたいの生息地域はギルドから教えてもらっていたので、早速1匹見つける。
ちなみに巣の場所が分かっているのに、巣を狙わないのにも理由が有る。
巣を狙っても、危険だと判断すれば、ボスである女王蜂を全力で逃がす。
逃げられてしまえば、また別の場所に巣を作るし、それを探す必要がある。
なので、人の生息地域や街道などから離れていれば、数を減らすだけにしているらしい。
討伐の証となるのは、素材にもなる毒と針のある下半身だ。
魔糸で一瞬でスパッとやっても良いのだが、サイズが大きい為、グロくなりそうで嫌だ。
……ゆっくりと飛んでいるので、あれなら捕まえられそうだ。
結界のスキルで閉じ込め、水責めにする。
狭い結界の中では、暴れても勢いをつけられず結界を破れない。
尚且つ、どんどん水が増えていくので、仕留めるのにそう時間はかからなかった。
早速濡れてはいるが、奇麗な状態の1匹をストレージにしまう。
グロいのが嫌でこうしたが、結果的に良かったのかもしれない。
虫によっては、フェロモンで仲間に危険を知らせる場合がある。
結界で閉じ込め、その中を水で満たせば、フェロモンは広がらないだろう。
同じやり方で追加で2匹倒し、達成条件を満たした。
合計で1時間も経っていないが、これ以上は良いかな。
仲間が3匹も偵察から戻って来なければ、本隊が動くかもしれない。
危険は避けたいので、ここから離れた方が良いだろう。
ヴィルトとの合流まで、まだ時間はあるし、川の方で魚を釣ろうかな。
「作者、あいつに勝てるかな?」
「分からない。ブクマと評価は、どれだけ貰っても足りないんだよ」
「知ってるだろ、それはお前も」
「やっぱり、作者も負けるのかな? あいつの総評価、高いんだよね」




