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【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
幕間
162/216

鍛冶師のドルガ3


 side:ドルガ


「……親方、本気なんですか?」

「……ああ」

「この店の事はどうするんですかッ!」

「残りたい奴らに任せればいいさ」

「……まで………今まで腕の無い奴の下で、何年も頑張ってきたじゃないですかッ!

 他の奴らの倍は働いて、他の奴らより結果を出して、それでも給料は他の奴らより低い……

 それでも我慢して金を貯め、やっと持てた自分の店じゃないですか!?」


 グランファーレル王国は、種族による差別を国家的には行っていない。

 しかし、ヒューマンの国である以上、意識的にしろ無意識にしろ、種族による差は生まれてしまう。


 流石に罪に問われるレベルとなれば話は変わってくる。

 だが、そうでないなら、それを全て取り締まるのは不可能に近い。


 それに他種族を守る為にヒューマンばかり取り締まっていては、

 最も多い自国の民であるヒューマン達に反感を抱かせる危険性があるのだ。


 それでもグランファーレル王国はマシな方だ。

 帝国はヒューマン絶対主義で、他の種族への扱いはかなり厳しいのだから。


「戦争に負けてドワーフの国が滅ぼされた時、ドワーフは二手に別れた。

 帝国への復讐を誓い、魔大陸で祖国を取り戻そうとする者

 戦いに疲れ果て、帝国以外で静かに暮らそうとする者」 


 そこまで話すと、ドルガは一息入れようとコップに手を伸ばす。

 しかし、コップの中には氷とちょっとだけ溶けてできた水しかなかった。

 仕方なしとばかりに、喉を潤すほどは無い水を口に運ぶ。


「お前の言う通り、苦労してようやく手に入れた店だ。

 何度もぶっ殺したくなる時はあった、それでも耐えれたのは同胞に居場所を作る為だ。

 だがな、こんな小さな店では、手を差し伸べられる数なんて、たかが知れている」

「それでもッ! 俺たちは親方に救われました……」


 その言葉が嬉しかったのだろう。

 ドルガはフッと笑うと、話を続ける。


「たとえ国が無くなろうが、ワシ達ドワーフは亡んじゃいない。

 祖国の事をほとんど知らない若い世代や、今後新たに生まれてくる者達。

 そんな奴らにまで、ワシのような古い世代の苦労を味わわせなくても良いだろう」

「……親方」

「差別や偏見の無い街なんて良い目標じゃねーか。

 難しいだろうが、ワシの残りの人生を賭けるだけの価値はある。

 もしも本当にそうなったなら、今も苦しんでいるかもしれない同胞たちを安心して呼べる」

「親方そこまで考えて……オレっ、オレは付いて行きますからねッ!嫌だって言っても行きます!!」

「はッ! オメェなんかに店を任せられるかよ。お前は最初っから雑用係で連れてくつもりさ」

「ひでぇッ!」

「少なくとも向こうが安定するまでは、この店は保険としても必要だ。

 店の事を任せられる奴らを数人残していけば大丈夫だろう」


 ドルガは自慢の髭を触りながら、誰を残していくか考える。

 候補はいるが、自分が決めるより、話をして本人達に選ばせた方が後に揉めないだろう。


「にしても親方、随分とあの子に肩入れしますね」

「…ん?……ああ、この前の嫌がらせの事を覚えているか?」

「どれの事です? 多すぎて覚えてませんよ……」


 ドルガ達が独立する時も揉めたし、独立してからも嫌がらせを受けていた。

 相手が100%悪いのだが、安く使える腕の良い職人たちが辞めるとなれば、認めたくはないだろう。


 そして店を構えるのが同じ街ともなれば、腕利きのドワーフ達は商売敵でしかない。

 ギリギリ捕まらないレベルで、嫌がらせを繰り返していたのだ。


「モンスターの素材を使った武器や防具の大量発注があっただろ?」

「ああ、実は素材が入手できないよう、裏から手を回されていたアレですね」

「こちらの信用を落とす為の依頼だったのだからな」

「あの時はもう、自分たちでダンジョンへ行くしかないと思ってましたよ。

 秘密だと言って教えてくれませんでしたが、ほんとあの素材はどこから入手したんですか?」


 ドルガはユーリオンとの約束通り、身内にすら秘密にしていた。

 あの時、ユーリオンが素材を提供しなければ、店の信用は落ちていただろう。

 本当の事は言えないが、少しくらいは良いかと思えた。


「あの子がな、協力してくれたんだ」

「そうだったんすか、じゃあ1度この店を救ってくれてたんすね」

「そういうことだ。だからオメェも向こう行ったら死ぬ気で働け」

「ようやく鍛冶でオレの腕を振るう時が来た!」

「オメェにはまだ早ぇ。雑用を頑張りな」

「ひでぇッ!」


 この後、フェニックス領へ行く事を他のドワーフ達へ話した際、

 ドルガへの恩から迷わず同行を希望する者達はいた。  

 しかし、新天地への躊躇いで、二の足を踏む者の方が多かった。


 だが、ドルガはあえて黙っていたのに、1人のドワーフが酒を貰っていた事について口を滑らせる。

 そして本日3度目となるゲンコツが振り下ろされる。


 それからは大変だった。

 普段は厳しい面はあっても、仲間想いで優しいあのドルガが隠すほどの酒。

 酒好きのドワーフがスルーできるわけがない。


 この時ばかりは恩の事は忘れ、3人がかりでドルガを押さえつける。


「やめろオメェら! その酒だけは許してくれぇッ!!」


 止めろと言われて止めるくらいなら、最初からやってはいない。

 流石に全部飲む気は無いようで、小さなコップで味見する程度だ。


 だが、1人1人が少量でも、飲む人数が多い程減る量は増える。

 ドルガ秘蔵の酒は半分以下にまで減っていた。


 酒を口にしたドワーフ達の手のひら返しは、見事としか言いようがない。

 この酒が飲めるかもしれないと、今度は全員がフェニックス領への移動を希望した。


 しかし、絶対に忘れてはならない事がある。

 それはドルガが本気でブチ切れている事だ。


 ……ドワーフの数が減らばい事を祈ろう。




「俺は 作者の犠牲の上に成り立つ作品というモノが本当に正しいか確かめたいだけだッ!」

「オレ達は面白いと思い書いてきたはずだッ! 今ここにある作品を信じてみろッ!」

「俺は消耗品として扱われてきた作家の代弁者だ!俺は貴様を含む作家全ての為に戦っている!」

「ウーフェイ……」

「俺はランキングを認めない ブクマと評価が多ければ面白いという考えは間違っている!」

「ウーフェイ教えてくれ オレ達は後何回投稿すれば良い?

 オレは後何回 ブクマと評価を頼めばいいんだ?」

「……」

「ゼロはオレに何も言ってはくれない……教えてくれウーフェイっ!」

「……アレが…また繰り返されるというのか」

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