表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/109

90話:地下の謎

善俊は、数人の部下を引き連れて、穴の中に入ろうとする。

「善永、さすがについてくるなよ。」

善永に念押ししながら、善俊たちは穴の中に入っていった。

「はいはい、わかってますよ…」

善永は穴を見つめていた。

(鈴木の言う門番ってのは、この穴を護衛するための人間だったんだ。)


「あっ、雄康のおっちゃんだ。」

善永は、辺りをうろうろしていた雄康を発見し、声をかけた。雄康は、眉をひそめながら、善永を見る。

「お前、まだ関わっているのか…」

「それはもういいだろ。それよりも、おっちゃん…兆能力について聞きたいことがあるんだが…」

雄康は目を見開く。

「珍しいな。いつもはaiboに聞くくせに。」

善永は満面の笑みを浮かべる。

「たまには、おっちゃんに聞きたいと思ってさ!」

「…全く。しょうがないな。なんでも聞けよ。」

善永は、真剣な表情になり、尋ねた。

「年齢を操る兆能力って存在したりする?」

雄康は即答した。


「ある。『アイス・エイジ』だ。任意の対象を、若くもできるし、老いさせることもできる。」


それを聞いて、善永は静かに言った。

「そいつが、この学校に潜む謎を深めてきた原因だ。そして、俺らが集めた情報から見るに、No.3って奴の正体は…」

善永が何かを言いかけたとき、善俊たちが穴から出てきた。思いのほか早く出てきたことに、善永は目を見張る。

「早かったな。何もなかったのか?」

善俊はため息をついていた。

「何かの拠点だってことはわかったさ。だが、そこら中真っ黒こげになった死体ばっかでね。さすがに嫌気がさしたんだよ。」

雄康が考え込む。

「爆発の影響でそうなったのか?」


「わからない。唯一の手がかりは、空っぽの檻があったことと、砂が落ちていたということだ。」


「砂?『サンドユーザー』…斎藤英一だ!」

雄康がそう思い出していたとき、善永も同じことを考えていた。

(斎藤先生!いつの間に、地下に入ったんだ!?それに、砂が消滅していない!ということは、まだ兆能力を発動しているんだ!どこかで戦っている!)

善永たちは知らないが、英一はホワイトに連れられていた。その道中、なんらかの方法で、地下に侵入したと思われる。

雄康が周りにいた首都警察官に呼びかける。

「この辺りにサンドユーザーの使い手がいる!探すぞ!」

雄康は数人の部下を引き連れ、校舎を捜索し始めた。善俊は目をつむる。

「善永、すまないが、その斎藤とやらを探すのに協力してくれないかい?まだ近くにいるはずだ。」

善永は目をつむりながら、善俊に尋ねる。

「わかってる!でも、斎藤先生をどうするつもりだ!?あの人は、理由があって…」

善俊は善永の言葉を遮った。

「捕まえる。それ以外にあるかい?なんにせよ、捕まえなければならない。」

善永は、歯ぎしりしながら、英一を探す。屋上、校舎1階廊下、中庭などに視界を設置するが、見つからない。一方、善俊も英一を探すのに苦労しているようだった。

(どこにいんだよ!斎藤先生!)

そのとき、どこからか何かが破裂する音が聞こえてきた。善永は音のした方に視界を設置する。すると、血まみれになって倒れていた斎藤先生の姿があった。


「斎藤先生いいいいいいいい!」


善永は目を開け、英一が倒れている場所に向かった。荘介やなぎさ、善俊もついてきている。英一が倒れた場所に到着する。そこは、2階廊下であった。善永は英一に駆け寄り、必死に声をかける。英一は虫の息であった。

「斎藤先生!そんな!」

「斎藤先生!誰にやられたんだ!」

「風船だ…善永君…後は頼む…君たちなら…真実にたどり着ける…だからこそ、君たちを見張っていたのだよ…」

「斎藤先生…」

「それと、息子たち2人に伝えてくれ…父親らしくしてくれなくてすまなかった…俺のように復讐心に駆られず、すくすくと育ってくれと…これは…『男の約束』だ…!」

英一は、そう言い残して目を閉じた。救急隊が駆けつけるが、手遅れだった。なぎさや荘介は下を向き、言葉を発することができない。善永は、涙を流しながら、拳を床に叩きつける。


「斎藤先生…あんたの仇は必ず討ってみせる!そして、No.3を絶対に倒す!」


(犯人は間違いなくあいつだ!年齢を操って、この学校に潜んでいる極悪人のあいつに違いない!)


善永は持っていた本を善俊に見せつけた。善俊は、それを見つめながら首を傾げる。

「なんだい?それは。」


「親父、生徒会が首都警察の捜査を拒んできた理由、知りたいだろ?それと、No.3の正体をな…!」


善永の挑戦状:金剛力士像は、口が空いている「阿形」と、口を閉じている「何」の2体を1対とする?


前回の『善永の挑戦状』答え:ガス抜き

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ