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兆兆発止 第2部 学園戦争  作者: ぱんろう
兆栄高校七不思議編
73/109

73話:人魂の正体

小熊は、3人、特に善永と荘介を睨んだ。

「お前ら、なんで学校にいるんだ?今何時だと思っている?」

善永が口を開く。

「とはいえ、先生もなぜ学校に?いくら先生でもこんな時間にいるのはおかしいのでは?」

善永の発言に、小熊はむすっとした。それと同時に、動揺しているようだった。

小熊は頭を抱え始めた。そして、紫色のオーラを発した。

「うるさい!お前らはここから去れ!さもなければ!」

紫色のオーラをゆらゆらさせながら、小熊が近づいてくる。3人は後ずさりした。

「どうしたんだ!?落ち着いてください!小熊先生!」

荘介が落ち着けようとするが、小熊はそれでも近づいてくる。

「落ち着いている!だからこそ、こうしているのじゃないか!」

小熊の手から人魂のようなものが現れた。

「それは、さっきの家庭科室の!あんたが出していたものだったのか!」

小熊が人魂を投げつけた。それはなぎさの顔に命中した。その瞬間、人魂が爆発し、なぎさを気絶させた。

「お前!よくもなぎさに!」

なぎさがやられたのを見て、善永が激昂した。紫色のオーラを発した。

「荘介!なぎさを担いで逃げてくれ!俺がこいつをぶっ倒す!」

小熊は新しい人魂を出現させている。

「あ、ああ!」

荘介が倒れたなぎさを担いでいると、小熊が人魂を荘介めがけて投げつけた。それを、善永の左手が受け止めた。左手で人魂が爆発し、善永は痛みに悶えた。

善永は左手を押さえる。そうしている間にも、小熊が新たな人魂を出現させていた。

(なんて速さだ!)

「早く逃げろ!」

なぎさを担いだ荘介は急いで逃げていった。小熊がため息をつく。

「面倒なことにしやがって…川路、お前はいつもそうだな!」

小熊は、手に乗せていた人魂をウサギに変化させていた。それを見て、善永がスマートフォンに語りかけた。

「aibo!」

『どうも。善永さん。今夜は冷えますね。』

「人魂を出現させたり、それをウサギに変えたりする兆能力って何!?」

『それは、オーラを自由自在に変化させる『形成体(オーガナイザー)』ではないでしょうか。あらゆる物に変化でき、威力も高いので扱いには十分注意してください。』

aiboの説明を聞いた善永は、改めて小熊の方を見た。手に乗せていたウサギの頭を撫でていた。

「今風だな。AIに兆能力を聞くとは。」

「その間に攻撃もできただろうに。それをしないとはな。」


「いいや、できなかったんだ。お前、私の背後に視界を設置しただろう?」


「!」

善永は、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。

(こいつ!俺の兆能力を見抜いた上に、設置した視界まで!なんて洞察力だ!)

善永が動けないでいる間に、小熊が手に乗せていたウサギを放した。ウサギは善永の方に向かってくる。善永は、それをアイビームで迎え撃とうとした。が、ウサギはそれを難なくかわす。ついに、ウサギは善永に飛びかかってきた。善永は、ウサギに回し蹴りをお見舞いする。足がウサギに命中したとき、激しく爆発した。

「ぐぬっ!」

善永は、足を押さえ、その場でうずくまった。

「AIの話を聞いてなかったのか?それで防げるわけないだろう!」

小熊が手から人魂を出現させながら、善永に歩み寄る。途中、小熊の背後からアイビームが飛んできたが、小熊はそれをかわした。善永の目前にまで迫ろうとしたとき、小熊は足を止めた。

「ん?そうか。設置した視界を共有するビジョン・シェアだな?これは、大きな家だなあ。川路の家か?」

善永は、小熊の視界をビジョン・シェアで惑わせている間に、間合いをとろうとした。しかし、小熊は人魂を善永にぶつけようとしてきた。

「え!?」

善永は、それをなんとか避けたが、小熊の強さに戦慄していた。


(こいつ、かなり修羅場をくぐり抜けているな!簡単にはいかない相手だ!)


善永の挑戦状:他の細胞に特定の形を指示する、形態形成を誘導する細胞の部位のことを何という?


前回の『善永の挑戦状』答え:外山正一

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