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兆兆発止 第2部 学園戦争  作者: ぱんろう
兆栄高校七不思議編
70/109

70話:もう一人の自分

「これは!」

天童の目には、善永たちではなく、豪邸が見えていた。

「どうなっているの!?あのでかい家は…」

「俺の家だ。お前の目には、俺の家が見えている。」

それを聞いて、天童が顔を赤らめた。

「ここが…家を紹介してくださり、ありがとうございます!」

「ポジティブだな…」

苦笑しながらも、善永は天童にアイビームを発射する。しかし、それはどこからか飛んできた泥によって相殺されてしまった。

「泥?これは斎藤さんの…」

泥が飛んできた方に目をやると、一太が立っていた。一太が善永に向けて泥を飛ばしてくる。善永は咄嗟にそれを避けた。

「斎藤さん!何を考えているんだ!」

一太は何も言わない。ただ立ち尽くしている。善永が一太を注意深く見ていると、どこからか一太の声が聞こえてきた。善永は目をこすった。目の前の一太は、微動だにしない。それなのに、声だけは聞こえてくるのだ。

「こっちです!善永さん!」

善永が辺りを見回すと、鏡の中に閉じ込められていた一太を発見した。

「斎藤さん!」

「どうやら、私は鏡に閉じ込められてしまったそうです。そこにいるのは、偽物の私です!」

改めて一太(偽物)の方に目をやると、泥を発射してきていた。善永はアイビームを発射することで、それを相殺した。


一方、早明浦も偽物と対峙していた。鞭を持った荘介が早明浦に接近してきていた。

「どうしたんだよ!荘介!俺たち「すけすけ」コンビだろう!?」

鏡に閉じ込められていた荘介が怒鳴る。

「だから、そいつは偽物だって言ってるだろう!ていうかそのコンビ名やめろ!」

荘介(偽物)が鞭を振るう。早明浦は、持っていた竹刀でそれを受け流し、そのままキックを繰り出した。荘介(偽物)が吹き飛ばされる。

「ははは!大して強くねえなあ!」

早明浦が笑っているのを、鏡の中で荘介が地団駄を踏みながら見ていた。

「なんか腹立つ!」

荘介(偽物)が、鞭にオーラを纏わせ、早明浦に向けて全力で振るった。衝撃波が発生し、周囲にあった鏡を破壊しながら飛んでいく。

「いいぞ!そのまま倒せ!」

本人の声援を受けながら、衝撃波が早明浦に向かっていく。早明浦は笑っていた。

「ずっと気になっていたんだ。お前の一条鞭砲と俺の剣剣電波、どっちが強いのかな!」

早明浦は竹刀に帯電させ、全力で振るった。電気の塊が発生し、衝撃波の方に向かっていった。衝撃波と電気の塊が衝突する。激しい爆発を引き起こし、周囲の鏡を破壊していった。荘介(偽物)が立ちすくんでいると、目の前に早明浦が飛び込んできた。

「!」

荘介(偽物)は驚き、鞭を振るうことができない。その隙に、早明浦が竹刀を荘介(偽物)の胴に当てた。荘介(偽物)はそのまま吹き飛ばされ、消滅していった。それと同時に、鏡に閉じ込められていた荘介が解放された。

「早明浦!助かった!」

「善永!偽物を倒せば、本物が戻ってくるぞ!」


一太(偽物)と戦っていた善永が反応する。

「わかった!」

善永が一太(偽物)に和同文殊光線を発射しようとしたとき、炎の弾が飛んできた。善永は攻撃を中断して、それを避けた。

「炎の弾…これは…なぎさの!」

今度は上から雷が落ちてきた。雷は、周囲の鏡や一太(偽物)にも命中しつつ、善永を狙っていた。善永は咄嗟にアイビームを発射して相殺させる。しかし、気の休まる暇はない。

「なぎさも閉じ込められたのか!それに、この攻撃の容赦のなさ!まるで…」

善永に何者かが急接近していた。それは持っていた杖を振り下ろし、善永の頬に切り傷をつけた。


「加賀美サリーだ!」


善永はサリーから間合いをとる。しかし、サリーはすぐにそれを詰めてくる。あらゆる方向から、泥、衝撃波、電気の塊が飛んできていたが、サリーはそれらを杖一振りで受け流した。

(なんて野郎だ!)

サリーは、善永に手をかざした。

『エゼル』

サリーがそう唱えると、手から風が発生し、善永を勢いよく吹き飛ばす。善永は鏡に頭を強く打ち、そのまま意識を失ってしまった。

「善永!お前!」

サリーは善永の名を叫んだ早明浦に狙いを定め、素早く動き始めた。

「うわ!こっちくんな!」

早明浦は竹刀を振り回すが、サリーは動きを見切っていた。それらを杖でいなし、早明浦に手をかざす。手から炎の弾が炸裂した。早明浦は白目になりながら、その場で倒れる。サリーは、不敵な笑みを浮かべながら、荘介と一太にそれぞれ目をやる。


「斎藤さん、譲ります。」

「いえいえ。荘介さんこそ。彼女と戦える力がありますよ。」

2人が後ずさりしていると、サリーが突然急接近してきた。2人は、迎え撃つ自信がない。2人は抱き合いながら目をつむっていた。もはや倒されるのを受け入れているようだ。しばらく目をつむっていたが、2人の身に何も起きない。不思議に思って目を開ける。


「ここは僕に任せて!」


2人を庇うようになぎさが立っていた。


善永の挑戦状:武将・薄田兼相のあだ名にもなっている、鏡餅の上に乗せられる柑橘類は何?


前回の『善永の挑戦状』答え:紫色

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