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精神操作

「シュレンジュ、どう思う?」

「特に対応に変なところはありませんね。」

「サフィアス、波動のほうはどうだった。」

「さっきと変わらない。」

「クリアトン公爵は敵ではないということじゃな?」

「今のところはそうだな。」

「何か気になることがあるのか、ショウ?」

俺はシュレンジュを呼んだ。

「ちょっと、良いか?」

「はい、ご主人様。なんでしょう。」

「そこに立ってくれ。サフィアス、シュレンジュの波動を感じてくれ。」

「はい、主様、感じた。」

そこで俺はシュレンジュに魅了3をかけた。まだ2スロット残っている。

「サフィアス、もう一度やってくれ。」

「主様、同じ、えっ、まって、波が揺れた。さっきと一緒。」

そうか、公爵は魅了されてる。

「ショウ、ど、どういうことじゃ。」

「これはまずいな、少し考える時間をくれ。とりあえず。山小屋に戻ろう。」

小屋で考えた。俺の魅了では上級種は魅了できない。俺より強力な魅了を使う奴がどこかにいるのは確かだ。それに俺の魅了3なら魅了中の記憶が消える。そんなのを使えばクリトアン公爵の行動に辻褄が合わなくなる。このことはみんなには伝えらえない。当面は静観しかない。今のところ3公爵領は廃墟だ。そして跡継ぎはレンドル領にしかいないことになってる。警戒しながらクリトアン公爵の動きを監視するのが最善策だろう。遅かれ早かれ黒幕はなにか仕掛けてくるはずだ。

「リム、人数を限って話したい。」

「それでは、山小屋に集めるのじゃ。」

リム、ロル、テク、サフィアス、サイクス、シュレンジュ、ジェイパスが集まった。

「みんな、ここでの話は内密でたのむ。」

「エリーンもダメなのか?」

「人を増やすと、危険が増えるんだ。察してくれ。」

「俺の見立てではクリトアン公爵に悪意はない。しかし何者かが操っている可能性がある。」

「そ、それはわらわの祖母の時と、」

ジェイパスが声をあげる。

俺は小さく頷いた。

「敵は気づかれずに、こちらを取り込む危険性がある。しかしサフィアスの力でそれは検知できる。だから、サフィアスにはそのような波動に注意して欲しい。」

「主様、わかった。」

「お義母さんはサフィアスを常時、守っていただきたい。彼女が頼みの綱なので。」

「わかりました、必ず娘を守ります。」

「ジェイパスには海からクリトアン領への船の出入りを海から監視して欲しい。」

「部下を何人か張り付ける。」

「ロルさんとテクさんは当面死んだことにして欲しい。生きてると分かると、敵の動きが早くなる危険が増えそうなんだ。」

「それは了解じゃが、ロルのところや従者を合わせると70人もが、世話になるのは申し訳ないのじゃ。」

「テク兄、それは心配せずとも良い。魔石も食料もここは豊富じゃ。まかせるのじゃ。」

リムが胸を張る。Aカップだが。

「リム姉さま、ありがとうございます。」

ロルも頭を下げる。

「それとふたりが狙われる可能性があるので、レベルも上げてもらいたい。」

「テク兄は上げてもたいしたことないぞ。」

リム、人の事言えるか。

「覚醒が利くぞ。」

「おお、そうじゃな。それがあるのう。」

「覚醒とは何ですか?」

「早速、ショウ、頼むぞ。」

「そうだな、善は急げだ。」

俺はロルとテクを覚醒した。

「ふたりとも、ステータスを見るのじゃ。」

「え、えっ!!!これは。」

ふたりが叫んだ。ロルはもともと光魔法があったが、光魔法2を手に入れた、テクは闇魔法を手に入れた。

「ロルは光の攻撃魔法か頼りになりそうじゃ。それに比べて、テク兄は、」

「闇魔法だが、デバフだな。嬉しくないぞ。」

「まあ、これから効果があがるから、気を落とさないで。」

俺は一応、慰めておいた。

「これからとは?」

「テク兄、ロル、明日はレベル上げじゃ。ジェイパス手伝ってくれるか。」

「おう、任せるが良い。」

「どこまで行くんじゃ。俺達はまだ30だぞ。」

「問題ない、主力全員は行けないが、45は3日で行ける。」

テクとロルが目を見張った。

「最後に、レンドル領の迷宮だが、閉じた方が良くないか。そうすると南端砦も少し人も減らせる。」

「わかった、それは明日、リショウムへ行く前に閉めてこよう。」

「敵と鉢合わせしないように、主力で行ってくれ。」

「そうじゃな。」


翌朝早く、主力部隊はリショウム迷宮のゲートからレンドルの迷宮ゲートに飛んだ。そこでリムが迷宮の相続者として、所有権を獲得した。迷宮の所有者になったリムはレンドル迷宮のゲートを閉じ、同行した多くのケンタウロスに乗って、主力はもう一度リショウムまで走った。俺はレベルあげでは役に立たないので、山小屋で異常事態に備えて、シュレンジュたちと待機だ。

「シュレンジュがカソーピアならどう動く?」

「フリクリスの迷宮から再度来ることはあり得ますが、レンドルの途中で見つかる可能性が高いから、奇襲はできませんね。むこうは赤の僧正を含む、四千人を失っているのでゴリ押しはないと思います。」

「俺もそう思う。それだと南半球に来るか?」

「今回のジェローリア襲撃はこちらのコンポロ奪回より前から仕掛けられていたと思われます。ただちに南半球で戦いを起こす準備もできてないでしょう。」

「そうだな、海の民が監視しているのも知ってるだろう。そうなると、向こうも直ぐには動かないかな。」

「そうですが、こちらは7大僧正の5人についてまったく情報がありません。それらが出てくると、また状況は変わりますね。」

シュレンジュと色々話すが、やはり見通せない。三日は主力が戻らないので、一度向こうに戻ることにした。


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