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宮脇先輩

日本に帰ると大学のクラブの2年先輩を呼び出した。汐留摩天楼最上階の高級レストランなので、直ぐに応じてくれた。

「翔君から連絡くれるなんて嬉しい。それにここは見晴らしも最高ね。」

宮脇愛子は大学卒業後外資のコンサルで5年働いて、起業している。

「先輩こそお元気そうで何よりです。会社も順調そうですね。」

「そうでもないのよ。働けど働けど、っていう感じなの。」

それから小一時間たわいもない世間話をしたあと、俺は本題を切り出した。

「笑わないで聞いてほしいんですが、会社の経営をお願いしたいんです。」

「えっ、私に?」

「ちょっと色々あって、インドの宝石を安値で輸入する伝手ができたので、その会社をお願いしたいんです。」

「インドの宝石、翔君そんな仕事してた?」

愛子先輩が乗り出してくる。巨乳がまぶしいが、間に合ってます。俺はかなり詳しく愛子先輩に取引の内容を話した。

「それが本当なら面白いわね。」

俺はカバンをデザートが出ているテーブルに置いた。ここは個室なので人の目はない。

「ここに3万ドルと金が2キロあります。これで会社設立の手続きをお願いします。最初の一年は社長年収二千万でお願いします。これは俺が自分で払います。」

「でも輸入して卸販売だったら、最初の一年は売り上げが付いてこないよ。」

「それは大丈夫です。むこうには最初の一年は金を請求しないって言いますので。」

愛子はそれを聞いて少し考えこんだ。

「わかったわ。今の会社もなかなかうまくいってないし。翔君の博打に乗ってみるわ。よろしくお願いします。」

俺は魅了3で愛子先輩の本音を確認して、会社設立の詳細を決めた。こっちでは魅了前提の関係はまずそうだからね。

翌日俺は会社に辞表を出して、下北沢にマンションを借り引っ越した。MMOのほうも残念だが引退を連絡した。これでこっち側での生活は大丈夫なはずだ。2週間ほど色々頑張って異世界にいったが、向こうでは15分ほどだ。もう少し寝よう。


翌朝久しぶりに主だったものが全員顔を合わせた。

「みんな、遠征ご苦労であった。また留守を守ってくれたものも良くやってくれた。」

リムは改め感謝の言葉を述べた。これは大事だ。

「昨日戻られてから、皆さんからの聞き取りで今後の行動を私なりに纏めたので、違ったら言って下さい。」

シュレンジュは相変わらず有能だ。長くなるので箇条書きにすると、


・今回手にしたスキルや特技の確認を含めて、4歳以上のオークのレベル上げの遠征をおこなう。これについてポポゼウル側に支援を依頼する。

・ドワーフたちは鍛冶3について里に戻り調査する。ついでに金塊を銅貨に替えてくる。

・エリーンは家族を荘園に迎えに行く。

・ノーム姉妹は鍛冶や深層の魔物のことを調べに里に行く。

・ファロメイリンはオークの移住者受け入れの準備で町に行く。

・荘園のオークは移住者最初の60人受け入れ準備を進める。


「以上ですが、なにか漏れていたり、違うところはありますか?」

一同は頷いた。

「あのう。」

モウルが口を開いた。

「今回は調薬のスキル上がらなかったけど、ピピンか私がそのうち上がるかもしれない。私も里に調べに行っても良い?」

「良いんじゃないか。みんな出払ってるし。一人で行くの?」

「そうね。一人だと島に入るのも簡単だし。」

いつものカジュアルな会話でモウルの里帰りが決まった。


3日後にエリーンが家族を連れて戻ってきた。

「お嬢様、ショウさん、これが私の家族です。」

「お姫様、エリーンの父、レモルクスと申します。ご挨拶申し上げます。娘に加えて、私どもにも働く機会を与えていただきありがとうございます。こちらに控えるは私の妻と子供たちです。」

レモルクスのうしろに8人のケンタウロスが居る。壮観だ。

「レモルクス、良く来てくれた。むこうを抜けるのは問題なかったのか?」

「はい、ご存知のとおり、南の荘園での疫病は収まっておらず、物流も少なくなっております。すこしずつ使用人も減っていますので。」

「そうなのじゃな。」

リムの表情は微妙だ。実家がピンチなのだから当然かもしれないが。

「エリーンから聞いておるかもしれんが、この荘園はこちらにいるショウの差配で順調にいっておる。ショウの指示に従い働いて欲しい。それとここでは内密の事も多いので、それは決して外部に漏らさぬように気をつけてほしい。」

「はい、ショウ様ご挨拶申し上げます。エリーン同様私共もよろしくご指導ください。」

どこまで知ってんのかな?

「レモルクスさん、こちらこそよろしくお願いします。詳しいことはシュレンジュが取りまとめていますので、まずはゆっくりしてください。」

義理の父だからな、丁寧にせんと。

シュレンジュに案内されてケンタウロス一家は大きな小屋に移動した。

「エリーン、ごくろうだったな。大丈夫だったか?」

「はい、最初は驚いてましたが、私が中層探索者になっているのを知って、乗り気になってくれました。それと、シュレンジュが持たしてくれた支度金が決定打になりました。」

さすがシュレンジュ、抜かりがない。

「レベル30は両親だけなの?」

「二人の義母もレベル30です。子供では一番上の義兄のトリニースも迷宮に入ってるのでレベル30ですね。運搬の特技も持っています。」

「実の兄さんの名前は?」

「フォイヘスと言います。」

「両親とフォイヘスを覚醒させることにしようか?エリーンほどではないかもしれないが、迷宮でも役に立ってくれそうだ。他の人はとりあえずレベル30まであげとこう。」

「そうですね。ほかの家族は色々地上での輸送業務があるので、それで良いかと。」

翌日、レベル1のケンタウロス4人を連れて、俺、リム、エリーン、シュレンモハン、メイガロマトンで30階層まで行った。他は出払ってる。それでも簡単に30階層までいけたので、ケンタウロスたちは驚いていた。特にリムの闇魔法には歓声があがり、リムも得意げだ。ちょろいな。


ペリコン(第一夫人の娘)  特技 運搬

フォイヘス(エリーンの兄) スキル 加速   特技 運搬

キューシン(第三夫人の娘) 特技 運搬

メイフェス(第三夫人の息子)特技 運搬


全員運搬は手に入った。覚醒済みのフォイヘスは加速も手にいれた。これは速そうだ。


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