パテ編成
昼ご飯になって三々五々人が山小屋前に集まってくる。霧の民の母子もやってきた。
「お義母さん、昨日はありがとうございました。またサフィアスに助けられました。」
「いえ、無事に助け出せてよかったです。」
表情はあまり明るくない。
「でも、また戦線を拡大してしまいました。」
「そうですね。向こうもこちらを明らかな脅威と認識したでしょうね。」
やはりそのことが表情に出てるんだな。
「本格的に攻めてくるかもしれませんね。僧正が総出で。」
「この荘園は守りやすいですが、シンリアスに物量戦で攻められると厳しいです。」
サイクスが正確に弱みを指摘した。
「東西南北に戦力を分散すると、確かに厳しいです。」
「向こうの準備ができる前にこちらも頑張るしかないですね。」
「シンリアスの一般民にも迷宮でレベル上げをしてもらおうと思います。」
「100万人いますからね。ステータスを上げて防具が行きわたれば相当な戦力ですね。」
シュレンジュやエリーンも昼食に参加してそんな話が続いた。
「お義母さんとエリーン、少し良いですか?」
「あっ、嬉しいですが、私には夫がいるので。」
そのボケはもう良いわ。二人を俺の小屋に呼んで、第二の扉について話をした。
「時期は分かりませんが、第二の扉のパテ編成を考えておきたいんです。お義母さんとエリーンにそれぞれのリーダーをお願いしたいので。」
「一つはショウさんがリーダーではないのですか?」
「俺なんか戦力になりませんよ。」
「それが、フォンティオが言ってましたが、どうもゲートの所有者は必須みたいですよ。」
「えっ、俺が必要なんですか?」
15人パテで俺みたいな雑魚がいる場所あるんだろうか。
「お嬢様や、スティリアスはショウさんがいると力が上がりますからね。貢献してますよ。」
エリーンのコメントは嬉しいような、嬉しくないような、微妙だ。やはりそれ以外は雑魚だから役に立たないようだ。
「あ、ありがとう、じゃあ、パテに入る前提で考えよう。でもリーダーは二人にお願いします。俺はバックアップのリーダーということで。」
そこで俺は字が書けないから、似顔絵を描いた付箋を取り出した。
「これは何ですか?」
エリーンが不思議そうに付箋をつまみ上げた。
「似顔絵だよ。よく似てるだろう。」
「空の民は分かりますが、畑の民なんか区別つかないですよ。名前書いていきますね。」
俺の力作はエリーンに即座に否定された。
「まず、光と闇の魔法職は両方に要りますね。」
サイクスの言葉に従って、俺はリムとファロリアス、ロルとテクをそれぞれ別パテに張り付けた。
「運搬が必要なので草原の民は仮に2人ずつ入れましょう。戦力不足だったら、後で変えましょう。」
エリーンの言葉に従って、エリーン、レモルクス、コントピロ、フォイヘスを取り分けた。
「感知は要るので、サフィアスとパンティカですね。サフィアスの通訳でメレンタスも。」
俺は付箋をサイクスの言う通り張り付けていく。
「銃は強力だから、モウル、タンディ、メイガロマトン。オアシスのテルマトーン、加速2のビアティン、ショウさんの護衛のゴンフィーネスも。」
「家族もみんな行くというでしょうから、ペルカ、スティリアス、ジェイパスも。」
「使役は強力だからジェイローリアとジェイサーマスもです。」
俺とサイクスの付箋を含むともう24人だ。
「これで24人。後6人はやはり物理防御優先かな。」
俺はスリニー、アカシュ、フォンジオ、ファロメイリンを貼った。これで28人。
「後二人ですね。ロストリンとサウサでしょうか。」
「これで30人は決まったな。」
「お嬢様はショウさんと一緒だと言うにきまってるので、リーダーを考えるとここまでは決まりですね。」
エリーンが付箋を貼っていく。
{ショウ、リム、ファロリアス、ゴンフィーネス、サイクス、パンティカ}
{ロル、テク、エリーン、サフィアス、メレンタス}
「物理中心と、魔法中心に分ける必要はありますが、ボスまでは両方対応できるパテに設定しましょう。どちらを魔法系にしますか。」
サイクスの問いにエリーンが即答した。
「魔法戦になると、射程の長さが大事なので、光魔法のロルさんのほうですね。」
「じゃあ、メイガロマトンは下だな。」
それから1時間ほどかけて、メンバーを決めた。
{ショウ、リム、レモルクス、フォイヘス、タンディ、アカシュ、ファロリアス、ファロメイリン、ゴンンフィーネ、スティリアス、ビアティン、パンティカ、サイクス、ジェイローリア、フォンジオ}
{ロル、テク、エリーン、コントピロ、サフィアス、メレンタス、モウル、サウサ、ペルカ、スリニー、テルマトーン、メイガロマトン、テルマトーン、ジェイパス、ジェイサーマス}
「こんな感じですね。」
両方の戦力バランスを色々議論してやっと決まった。エリーンは下の方が強いから上に戦力をむけようと、言ったが却下した。
「いままでの戦いの段取りが変わるので体で覚えないといけないです。」
サイクスの提案で、それぞれのパテが交代して60階層での訓練を繰り返した。全員迷宮に出払うとカソーピアに対応できないので、半分は地上で待機だ。
「しかし、ゴンフィーネスは凄いのう。蛇頭が混ざった魔物パテでも無双じゃ。」
リムが俺の背中を洗いながら言う。
「テルマトーンも凄いですよ。危なくなった時、前に出ると一挙に全員が回復しますから。1時間に一回の制限だけ注意したら、危険度を凄く下げてくれます。」
エリーンが湯舟の中から答えた。もうリムは、どうして一緒なんじゃ、と文句を言うのをあきらめたようだ。
「リム、おれも背中を洗ってやろう。」
「わらわは良いのじゃ。ショウは違うところも洗うじゃろう。」
「それは当然だろう。リムに拒否権はない。」
おれは細いリムの腕を取って、抑え込んだ。リムが悲鳴をあげて暴れる。
「まあ、仲が良いですね。私もお手伝いします。」
湯舟の中からエリーンが長い腕を伸ばしてリムの足を押さえた。至福の時間だ。
「でもあれだな、あまり二人に頼りすぎないようにしないとな。物理防御が分かれているから油断できない。」
「こら!色々触りながら、良いことを言うな。」
俺がリムにキスすると、リムはおとなしくなった。これは止めれない。




