エリート花嫁
清里での一か月合宿を終え、小屋を出ると、エリーンたち主力が鎧を着て集結している。
「ショウさん、それじゃレベル上げに行きましょう。」
俺には休みがない。ブラックや。5人の新妻をつれて60階層のゲートに向かった。
「ところでお前たちは兄弟は何人いる。」
5人は即答した。合計すると45人だ。5人とも末っ子に近いので、全員即戦力だ。
「いとこは何人いる?」
これにはなかなか答えが返ってこない。そうだろうな。みんな10分ほど考えたが、およそで400人ほどだ。支配層だから子供もしっかり育つようだ。
5人ともパテの中央でしっかり守られてるので安全だ。昔シュレンジュたちのレベルあげにいったのとはメンバーの強さが違う。30階層までならどの魔物も瞬殺だ。魔法が飛び交い戦士が舞う戦いを5人のオークは驚きと憧れの目で見ている。
「ショウに、酷いことはされてないか?」
リムが5人に聞いている。失礼な。そんなことはないぞ。恐らく。
「いえ、王様には大事にしていただき、みな感謝しかありません。」
パンティカが如才なく答える。さすが支援系や。
「そうか、それならよいが、つらいことがあったらわらわに言うが良い。」
「はい、公爵様、ありがとうございます。」
公爵様とよばれてまんざらではないようだ。ちょろいな。ゲートに到着した。多くのノームが駐留して、俺たちと挨拶を交わして、建物が多いので5人は驚いている。
「迷宮にも、町のようなところがあるのですね。」
ロロスマートが声をあげる。彼女の会話が一番豊かだ。
「そうだ。ここから他の迷宮に移動するから、交通の要所だよ。」
5人はパテに従って、ゲートを入った。
「ここは何かすごいところです。」
テルマトーンが広場を見渡し、驚きの声をあげた。
「恐らく、ここにしかない迷宮の安全地帯だ。この広場には魔物が来ない。」
「そんなところがあるんですね。初めて知りました。」
テルマトーンは迷宮の知識も教育されているようだが、それでは追いつかないな。
「5人は戦う必要はないが、メディーサが来たら逃げろと言われるので、遅れずに広場に逃げてくれ。逃げ遅れると石になるぞ。」
今日はジェイパスたち人魚がいないので、前衛の前の障害物は出せない。メイガロマトンのエレキショットの銃にファロリアスの光魔法3でバフをかけて試してみよう。広場を出ると早速、サフィアスがメディーサを見つける。前衛が石化する前にロルの光魔法は1発は当てることができる。それに加えて、メイガロマトンのXM5も1カートリッジ20発は撃てる。魔法2000の防御はあるが、ロルが6000、メイガロマトンがステータス2倍のバフがあると、一発で1000のダメが入る。HP15000なので、10発当てれば石化の前に倒せる。打ち合わせどおりすすんで、前衛が石化される前にメディーサを倒した。歓声が上がる。
「これだと、前衛も物理防御使わなくて良いから、MP薬も節約できますね。」
サイクスが俺の戦術を褒めてくれるた。そんなことを試しながら7時間ほどで5人のオークはレベル60に到達した。レベル1から60だと7回抽選があるから4回は取って欲しいな。エリートオークだからな。
テルマトーン スキル オアシス4
ビアティン スキル 加速2 特技 拳技3
パンティカ スキル 感知2 蘇生2
ロロスマート 特技 経営 農業 商業 医術
ゴンフィーネス スキル 物理防御、魔法防御、加速 特技 剣技 状態異常耐性
結果は驚くべきだものだった。広場で歓声が上がった。
「なんか、恐ろしいことになってるな。」
「このようなことが、、、」
サイクスが絶句する。
「畑の民にこのような潜在力があるのじゃな。」
リムも凍り付いている。
「オアシスとはどんなスキルなんだ?」
「自身の周囲3メートルにオアシスエリアを5分間展開できるようです。4まで使うと、HP全回復、MP全回復、状態異常は死亡以外回復、エリア内ではすべての攻撃を無効化するようです。」
テルマトーンが淡々と答える。
「そんな滅茶苦茶な。」
一同、声もでない。
「ビアティンの加速2も初めてだな。ちょっとファロメイリン木の棒で立ち会ってみろ。」
歴戦のファロメイリンの棒は全く当たらない。ファロメイリンは倒れ込んだ。
「ダメです。早すぎます。」
「待望の二人目の感知持ちだな、それに蘇生2とはなんだ。」
「あの、蘇生の10分の制限が解除されると書いてあります。」
また一同がどよめく。
「ロロスマートは運営関係の特技をすべて持ったんだな。これもあり得ないな。そして最後にゴンフィーネスだが、これは無敵としか言えん。」
「さすが、ショウ様の新しい家族です。パテの編成とか戦い方を考え直さないといけないですね。」
エリーンが嬉しそうに言った。
「そ、そうだな。第二の扉はちょっと待とう。」
一行は地上に戻った。
「正直なところ、あまり戦力としては期待してなかったが、すごいのう。」
湯舟にはいりながら、人型のリムが呟いている。
「さっそく、5人の家族をレベル上げしないといけませんね。」
俺の背中を洗いながら人型のエリーンが言った。
「そうじゃのう、ところでなんでエリーンも風呂一緒なのじゃ。」
「久しぶりにお姫様とも一緒に入りたくて。」
「そ、そうか、わらわも嬉しいぞ。」
青筋たてないようにしろよ。
「でも400人くらいいるぞ、俺が死にそうだ。」
「大丈夫ですよ。お姫様も迷宮でMP薬を飲み続けていたじゃないですか。ショウさんにできないことはありません。」
こいつは鬼や、しかし広大なシンリアスを守るにはオークの戦力は必要だ。それに支援系の特技があると生産性も上がる。頑張るしかない。




