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第15話 元生徒会長

更新遅れました

「先輩、私は昔いじめられていたんですよ」

詩織は悲しそうに、でもなぜか少し嬉しそうに話した。

「でも、ある時先輩が助けてくれました。あの時の言葉は一生忘れない言葉になりましたっ!」

詩織が涙目でそう笑った。

彼女笑顔は僕の胸にチクリと突き刺さった。


詩織に何てフォローをしてあげれば良いのかわからない。

彼女はきっと‘今の僕’より、‘前の僕’の事を忘れることはできていない。

前の僕はもうここにいないのに......

僕はこの場から走って逃げ出した


校門を抜け出し、学校の近くにある河原の方へ走った。

ここは人があんまり寄り付かず、気分を落ち着かせるためにいい場所と記憶になぜか残っていた。

なぜか残っていたというより、残っていなくてはいけないという感じだ。


「久しぶりだよね?いや、違うか。今の秋紗にとっては初めましてになるのか?」

僕が河原の草原に座っていたところに、後ろから僕の肩を掴み、1人の女性がしゃがんでいた。

彼女の顔は太陽の反射によって、髪と顔が眩しく光っていて、分かりづらいが髪色は黒で、目つきは少し怖い感じだと判明した。

「あれっ......沙希先輩?」

「えっ!何で私のこと知ってるの⁉︎記憶喪失はどこ行った!」

目の前にいる女性は僕より1つ年上の‘元生徒会長’の雨宮沙希。

「えっと......どうして何でしょう?僕もなぜ沙希先輩の事だけ覚えていたのかわかりません」

沙希先輩は自分のことを覚えていてくれて少し嬉しそうなのが顔に出ていたが、すぐ顔が真剣な顔になった。


「秋紗はどこまで私のことを覚えている?」

「沙希先輩が元生徒会長だという事だけです」

「じゃあ、私が‘自主退学された’ということは覚えていないか」


自主退学されたって......どういうことなんだ?


僕は沙希先輩に出会ってから3日間学校を休んで、ずっと家に引きこもっていた。

僕は3日間の間ずっと新聞部について考えていた。

新聞部の攻撃は全く隙がなく、付け入るところがなかった。

新聞部の記事は全て勘違いから起きていることなのだが、それを証明することが出来ないため、僕達は何もすることが出来ない。

でも、僕はそれを覆す方法を思いついた。


逆に僕達が新聞部に良い記事を作らせる!


僕達生徒会はこの攻撃を仕掛ける。

この攻撃が通らなかったら、もう終わりだ。

でも、今は沙希先輩のアドバイスもある!

僕は河原での沙希先輩の話を思い出した。


「新聞部の部長 川崎俊と新聞部副部長 榊昇の2人によって主に活動している。そして、それ以外の部員は手下として、日々記事を探している。その新聞部は実績も残しているため、部自体を消すことは相当きついだろう」

「じゃあ、どうすればいいんですか?」

沙希先輩がにこりと笑った。

「部長と副部長を退学させる。それが、生徒会で出来る最大の攻撃であり、最大の防御だ。新聞部の裏の活動は少しの一般生徒も参加しているため、新聞部は沢山の人間に擁護される」

沙希先輩が次々とアドバイスをくれる。

でも、何か体験談のような気がする.....

「でも、その2人を消しさえすれば新聞部は消えるだろう。かつて私も新聞部に逆らった人間だ。でも、今はこの有様だ」

沙希先輩が僕と目を合わせずそう呟いた。

やっぱり、この人は新聞部に退学させられたんだ!

「沙希先輩......僕は新聞部を消します。僕は沙希先輩の仇を取ります」

「仇か......それはどっちかというと自分を守るということだ」

最後に言った言葉が沙希先輩が何を言っているのかこの時の僕には分からなかった。


僕の作戦はこうだ。

あらかじめカバンにカメラを仕込んでおいて、わざと僕と詩織が抱きついている所を見せつけて、その理由はただ単に事故で抱きついたことだ。

その時の様子をカメラで撮る。

そして、翌日新聞部はスクープとして記事を作るだろう。そこで、事故だと論破すれば中立の立場にいる生徒は僕達につく。

そうすれば、この状況は僕達が有利になるだろう。

「新聞部.....決着をつけてやる」


果たして秋紗の作戦は......

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