第16話 助言
4日ぶりの学校は前と変わらず、他の生徒の視線がきつかった。
でも、少しだけ僕を変な目で見る生徒は減っていて、少しはマシになっている気がする。
そして僕はメールで詩織を待ち合わせの場所に呼んだ。
「ねえ、詩織......伝えたいことがあるんだ」
僕と詩織はあまり人の通らない北側の通路の端っこに2人で並んで立っていた。
外から見ると何か大事な話をしているように見えるが、生徒が誰1人通ることはなかった。
この様子を新聞部が撮るまで僕たちは逆騙し作戦をやっていた。
でも、新聞部の姿は見えず、この作戦を実行してから1週間が経った。
僕はもう限界に近かった。
せっかくの作戦が新聞部の興味を示さないとは、僕はもうどうしたらいいのかわからなかった。
教師で自分の席でただ泣きそうなのを顔を下に向けて、クラスメイトから隠すことくらいしか......
その時、僕の名を呼んだ人がいた。
「秋紗君、大事な話がある。今日の放課後‘絶対’に生徒会室にきて」
純恋がいつもとは違う......少し気迫があるような声で僕にそう言った。
純恋の目は何かを始めるような、何か大事なことをするように見えた。
生徒会室に入ると、いつもとは違う人が1人だけいた。
「おっ、秋紗!昨日ぶりだね!」
沙希先輩が何故か部室にいて、僕の方へ近寄ってくる。
「えっ、秋紗は沙希先輩の事知ってるの?」
佳織が驚いたようにそう言うと、僕は昨日の事をみんなに説明した。
「沙希先輩は新聞部に退学させられたんですね......理由も言わず学校を去りましたから、分かりませんでした」
「ごめんよ、鳴霞。私には色々と事情があったからね......」
そう言って、僕の方へウインクをした。
この人は何をしているんだ?
いや、今はそんな事を考えている時じゃない。
「沙希先輩は何故ここにいるのですか?」
「ある日私のところに秋紗以外の生徒会メンバーが私のところへ来たんだ。私たちを助けてくださいっ!ってね」
その日は僕が生徒会室へ行っても誰もいなかった時だ。
「そうして、みんなに何があったのか聞いてみたら、新聞部らしくてね。そりゃ、助けないとって思ったよ。純恋に生徒会も強制的にやらせちゃったし、罪悪感は残ってるんだよ」
実は秋になるまで3年生が生徒会長をやらなければならないのを、6月に沙希先輩が新聞部に退学させられたせいで、純恋が代理でなっていた。
「みんな、最近新聞部の人たちの姿は見るかい?」
僕たちは少しは新聞部のメンバーを把握しているため、誰か誰かは分かるが、今日は一回も見ていない。
そして、女子達も見ていないのなら、学校に来ていないのかどうかだろう。
「彼らは今、資料を作っている」
「資料って何ですか?」
僕がそう聞くと、沙希先輩は黙った。
少しの沈黙が流れた後、重たい口が開いた。
「みんなを退学させるのに必要な情報を集め、先生に渡す事だ」
沙希先輩は救世主となるのか




