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【短編】No.5 保健室のガイコツ先生の記録
生前は保健室の先生だった。
ふふ、そうだとも。
少年のことも、女子高生のことも、番人のことも知っているよ。
何もできなかったけどね。
一度この学園は燃えたことがあった。
放火魔にやられた。
私はその炎に巻かれた。
終わった時にはガイコツとして七不思議になっていた。
七不思議になってもなお、縛られ続けるあの子たちが哀れで、可哀想で。
「ああ、そうだとも。三つだけ質問していいよ」
なんでも答えてあげる。だって先生だからね。
「おや、そんなことを質問するのかい?」
焦った顔をしている目の前の少女に笑いかける。
考えてることと違う言葉でも出たかな?
大変だなぁ人の子は。
ああ、私も人の子だったけどね。
どうして死んだのか、だったっけ?
燃えた炎の中は熱かったよ、熱くて、熱くて。
そうだね。
でも忘れてしまったらしい。
さて、何で私は死んだんだったか…?
え?燃えた?
そんなこと言ったかな。
「なーんて、燃えた記憶はないのに、燃えた感覚だけはいつまでも残り続けるんだ」
嫌な地獄だろう?
なんて、無力なんだろうね。悲しいのに涙が出ないんだ。流す機能がそもそも骸骨になってから無いからね。
でも、とても悲しいんだよ。
誰かこの世界を閉じてくれないだろうか。




