【短編】No.3 図書室の番人の記録
本を読むのが好きだった。
その文章には他人の生き様を感じる、価値観が見えたから。
『ねえ知ってる?図書館には禁書があるんだって!』
噂を聞いた。
開いたら人生が取り込まれる本があると。
なんだそれ、なんだそれ!
なんて面白そうなんだ!
見なければ見なければ、見なければ!
図書館に入ってすぐ、ソレはあった。
黒い本に赤い文字で、何かが書かれてる。
読めない文字。
震える手で読んだ。
──ああ!
人生…
人生!
人生人生人生人生人生!!!!!
俺は、俺は俺は俺は俺は俺は!!
狂いに狂った。
自分の顔がわからなくなるくらいに。
自分の首が消えるくらいに。
読んで、見て、この世の全てを知ったんだ!!
──気づけば『番人』として立っていた。
七不思議の仲間たちは楽しい奴らしかいなかった。特に車椅子の少年!面白いやつだ!
……感染したらしい。
記録で読んだ!本で読んだ!
これが!マガツヒに感染される感覚。
ああ、あの本を忘れてしまうのか…記憶がなくなる……。
──…あ。
俺は、本が嫌いだ。
嫌いなのに、なんでこんなに、読んでしまうんだ。
すごい。
すごい…!!!
すごいすごいすごい!
ああ、これだ!
これだこれだこれだこれだこれだ!
──人の人生は、読まれるためにあるんだろう?
何せここは、人生の墓場!!
俺が君たちの物語を読んであげる。
見せてよ!
楽しい、楽しいなぁ!!
嗚呼!なんて面白い日々!




