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守護の記録  作者: ツギハギ
雨水大災害 フォルダ2
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【短編】No.5 竜胆の記録

新しい守護者との顔合わせをしなくてはならない。



これは、次に死ぬ守護者の顔を覚えるために、俺から言った。


「医師としてこれからの患者の顔を見るのは大切だろう」


最もらしい言葉を並べて、新しい守護者の顔を見る。


見覚えのない初めましてから、今日のような知り合いと会うことだってある。


──蓮。


俺はお前と会った時に、守護者になると思ってたよ。

夢を見たと聞いた時に。

守護者ってのは楽しいもんじゃねえよ。

死にたくなる日だってある。

…実際に死ぬやつだっているんだよ。



…ああ、ほら。


中に入って目にした守護者は過去に診た事のある人だった。

俺が入った時にはもう息は止まっていた。



ほら。


「…葬儀の手配を。それから、こちらからはできる限りのエンゼルケアを!」


何もできず無力になった同僚達に指示を代わりに飛ばす。


…ほら。


俺はこの顔を昔見たことがあるよ。

まだ幼い頃、医者になる前。

俺の頭をくしゃっと撫でて、笑った人だ。

今じゃ横になって静かに眠っている。




──ほら、な。



だから、顔合わせは大切なんだ。

俺の記憶に、また1人、誰かの死が刻まれる。


……忘れないために、覚えている。


それしか、できない。

これにて、記録は閉じられます。

それでも、物語は続いていきます。

次の記録で、お会いしましょう

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