133/150
【短編】 No.6 ホープの記録
自由にして笑っている子どもたちが好きだった。見守っているだけでいいと思っていた。
なのに、なのに!!!
目の前で子どもたちが食べられていく。
どうしたらいい、どうしたらあの化け物を殺せる。
噴き出る赤。
赤。
赤。
散らばる髪の毛に破れて布切れとなった洋服。
無造作に踏み荒らされ散っていく花畑の花びら。
突撃したって、僕に何かができる力はない。
妖精らしく技でも使えたら。
それでも、憎かった。
憎くくて、憎くて仕方ない。
子どもたちを食った、化け物が憎くて、殺してやりたくて。
何かできる力はないと分かっていても突撃した。
なんだ…?
力が湧いてくる。
────子どもを、隠さなきゃ。
隠して、僕のものにしなきゃ。
僕のものだ。
僕だけのものだ。
美味しい。
誰だお前、僕の獲物を食べるな。
お腹に入れたら、僕のものになる。
極上の獲物にはこの宝石を埋めよう。
僕のものだとわかるように埋めてあげる。
これでずっと、ずーーーっと一緒だよ。
僕が君たちを、助けてあげるからね。




