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元最強勇者が転生したようです。  作者: ひつじ
序章 元最強勇者、転生
7/8

脅威

進んだ先にはまたしても大きな扉があった。その奥に次の試験会場であろう場所に着いた。



中はさっきと違い、室内であった。広さはだいたいさっきと同じだったが、違うのは個室で別れているということだった。



「おまたせーっス」



機嫌良さげにナークが、駈けてくる。上手くいったのだろう。ナークは得意げに話し出す。



「聞いてください!ボク、『第十二階魔法』使えたんスよ!」



聞いてみるに、『第十二階魔法』を使ったという。だが、先程調べた限りではナークは、「今の」私よりかは下だが、魔力は高い方ではある。しかし、それは決して『第十二階魔法』を使えるほど大きな器ではなかった。



まぁ、いくらでも考えようはある。このことは後回しだ。それよりもここの試験について聞かねば。



「それよりも、ナーク、この試験はどんな試験なんだ?」



はい!と、良い返事で、話を続けた。



「この試験は剣技(スキル)の試験です。1人ずつ試験官の元へ行き、行います。3回剣技をおこないます」



「1回目が普通剣技(ノーマルスキル)っス」



「そして2回目が固有剣技(αスキル)です」



「そして最後が秘剣技(Ωスキル)の演技っス。もちろん、威力もそうですけど、技を出すまでの速さだったり、それこそ、戦闘面以外も必要になります。まぁ、美しさは基準ないんで面接官の好みっすね。まー、そんなに気にしなくてもいいっす」



 と、一通り話終わった。彼の話し方は一区切りがしっかり間があり聞きやすい。しかし、ナークの話を一通り聞くと、威力だけではダメそうだな。それこそ、威力抑えた、派手な技、とかがいいんだろうか。



 と、そんなことを考えているときだった。



 試験会場の屋根が、崩れ落ちた。



 否、破壊された。と言った方がいい。

 なぜなら、屋根に開いた穴はおおよそこの大きな会場の半分ほど、消失していたからだ。



 そして、開いた穴の上部に浮遊する者がいた。



 姿は二足歩行でこそあるが、体長は軽く3mはあるだろう。色は濃紺、口は裂けているかの如く大きく開かれていた。



 それをみた試験管の1人がこう呟く



「アレは、マモン……強欲のマモンだ……」



 そう言われた、《化物》はゆっくり口を開いた。



「タリナイ……マダ……チカラガ……タリナイ」



 その《化物》は無数の半透明の腕を同じ会場にいた受験者の腹部を貫く。しかし、貫かれた者に傷はなどはない様子だった。



 しかし、貫いた手が貫いた者を包み、包まれた者は次々に倒れていく。



 マモン……か、マモンのことは知っている。が、あんな化物ではなかったはずだ。



「マダ……タリナイ……オマエノチカラヲ……ヨコセ……」



 私に向かい指を差す。

 それと同時に無数の手を全て放つ



「オマエノ……スベテ……ヨコセ……」

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