第5話 僅かな希望
昼食を食べ、自分達はヤオランテと共に城の中を歩いていた。これからどこに行くつもりなのかは、期待通りなら王様にでも会いに行くのだろう。
晃平「凄い臭い…。この国はトイレないの?街中も酷かったけど、城の中まで臭いとか…。」
良太「それな、ガスマスク装備したいわ。」
元の世界と比べると、劣っている部分が多すぎてこれから生活できるのかが心配になってきた。
ヤオランテ「着いたよ。一応、言っておくけどくれぐれも不敬な態度はとらないように。」
ヤオランテが扉を開く、、中には大勢の人の姿があった。その最奥に1人だけ派手な格好をした人が大きな椅子に座っている。
晃平「…っ、、。」
皆んなの視線が自分達に集まる。
ヤオランテ「失礼します。言われた通り、異世界人を連れてきました。…彼らこそ、神の奇跡を体現できる魔法使いの卵です。」
王らしき人物「…ほう。卵と言うことは、まだ魔法を使えるわけではないのか?」
ヤオランテ「はい。しかしご安心を。賢者の残した粘土板の記述通り、彼らには核はありませんでした。つまり、我らのように魔法が使えない訳ではないということです。」
ーー??何を言ってるんだこいつ?
訳が分からないと思いながらも、隣を見ると天ノ下が険しい顔をしている。少し気になりながらも、会話内容を整理する。
ーー魔法、神、賢者…。どれもこれも厨二臭い単語だな。まあ自分達に関係のあることなら重要なことなんだろうけど。
王らしき人物とヤオランテの会話が終わった。長かったので大分聞き流してしまったが、後々説明はあるだろう。部屋に戻れるかなと思っていると、、
王らしき人物「魔法使いの卵達よ。1つ質問がしたい。魔法の力は、世界に変革をもたらす奇跡と言われている。我々人類種はもちろん、他の種族も使うことができない。しかし、お前達はそれを使える可能性がある。その力があれば、世界征服もできるだろう。だからこそ、我々に力を貸してはくれないか?返答次第によってはささいな願いくらいは叶えてあげてもよい。」
皆んな、開いた口が塞がらなかった。なんて傲慢な頼みだろう。人権なんて一切無視だ。断ってやりたいと思っていると、、
雪夜「分かりました。力を貸します。」
ーー…は?
何を言ってるんだこいつ、と思いながらも勝手に話が進んでいく。
王らしき人物「ありがとう、未来の魔法使い達よ。……皆の者、聞け!!我々はこれより、歴代の王達の悲願であった奇跡を目にすることだろう。いずれ、終わる世界、滅びる運命、そのような絶望、魔法という奇跡の力で乗り越えてみせよう!!」
大きな歓声があがる。完全に置いてけぼりでイライラするが、怒る気力も湧かなかった。
陽「おい!!ふざけんなよ!何勝手に決めてんだ!」
部屋に戻り、予想していた展開になった。天ノ下に対する皆んなの視線は冷たい。しかし、天ノ下は動じず、、
雪夜「あそこで断っていれば、もっと最悪な状況になったよ。それに、この世界で僕達は無力だ。ヤオランテさんの力を借りないと、生きていくことさえ難しい。」
陽「でも、、それでも…」
雪夜「それに考え無しな訳でもない。彼らは僕達をこう言ったんだ。神の奇跡を体現できる者、魔法使いの卵って。だから表面上はこの国の為に頑張って、裏では僕達の目的のために動く。」
良太「目的?」
雪夜「…皆んな元の世界に帰りたいだろ。ヤオランテさんが僕達をこちらに連れてきたなら、逆もまたあり得るかもしれない。それに僕達は奇跡を起こせるんだ!奇跡なら、、帰ることだってできるはずだ!」
天ノ下の発言により、皆んなの目に色が戻る。希望的観測でもいい。ただ、元の世界に戻れる可能性が僅かながらにもあるのなら、、そう考えるだけで最高に嬉しく思った。
蘭丸です!モンハンW楽しいです^_^
最近は、設定資料を作ったりしてまして、やっぱり創作は楽しいと改めて感じました!
どうも小太郎です。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
やっと話が進展してきましたね。良かったです。
ところでみなさん、この異世界の世界観はどうでしょうか。
一様、中世ヨーロッパあたりをイメージしているのですが、なんでもその時代は衛生面が絶望的に悪かったとか。その辺が書けてればいいなと思います。
いきなり召喚された異世界が毎回、綺麗なはずありませんもんね。
それでは、また次回の話で会いましょう。
ありがとうございました。




