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運命の邂逅(前編)
翌朝4時。
まだ夜明け前の闇の中、ヨシオはすでに起きていた。
廃棄弁当で栄養補給を済ませると橋下の散歩を始める。
河川敷ではホームレス仲間たちが活動を始めていた。
彼らの何人かがヨシオの元に近づいてきた。
「兄ちゃん、昨日はコンビニバイトご苦労さんだったな」
「店長さんに睨まれてたね?大丈夫かい?」
「若いのに大した根性だよ」
普段なら遠巻きにされるヨシオを珍しく気遣う言葉が飛ぶ。
皆もコンビニバイトで苦労してきた経験者なのだ。
「ありがとうございます……」
返事をしながらふと考える。
もしかしたら桜木はヨシオの過去をホームレス仲間から聞いていたのではないだろうか。
―――
橋の下で段ボールハウスを整えていると、河川敷を駆け下りてくる三人の女子高生が目に入った。
日傘を差した少女を守るように二人が寄り添っている。
「葵さん!足元注意してくださいね」
「大丈夫よ朱里。心配しすぎ」
「でも、水溜まりがありますから」
西園寺葵、北条綾乃、東雲朱里。偶然にも彼女たちが訪れた理由は紫苑の祖父・月城宗治からの依頼だった。
橋下のホームレス集落改善プロジェクトの一環として慈善奉仕活動に参加していたのだ。




