表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ド底辺ホームレス中年男の俺がJK姪っ子に告られる!?2  作者: やまけ〜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/41

華族と団子と俺

「お団子どうぞ」


紫苑が竹串に刺さったみたらし団子を差し出してきた。


ヨシオの喉がゴクリと鳴る。


甘ったるい砂糖醤油の香りが鼻腔をくすぐり、空腹を刺激する。


(馬鹿な……こんな状況で)


彼女の狙いが分からない。


恩を売っているのか?それとも単なる気まぐれか?疑念と食欲が交錯する中—


「遠慮なさらないで」


紫苑の声音に急かされ、思わず串を受け取ろうとした瞬間だった。


「そうじゃなくて」


彼女が団子を水平に持ち直し、ヨシオの眼前へと突き出す。


「どうぞお召し上がりください」


「ちょ……!?」


周囲の客が一斉に注目するのが分かり顔が火照る。


しかし団子の誘惑には勝てなかった。


「お早く、どうぞ」


紫苑の催促に押され、羞恥と空腹の狭間で選択肢は一つしかない。


(こうなれば……!)


意を決して口を開く。


竹串が唇に触れると同時に、ぷっくりとした団子が口腔内に滑り込む。


もちもちとした食感と焦がし醤油の深い旨味が広がり—


「……うまい」


無意識に出た感嘆に紫苑の目が細まった。


「よかった」


この奇妙な「恋人同士のあーんパク状態」は買い物客の奇異な視線を集める。


ヨシオは耳まで赤くなり、団子を咀嚼する音だけが異常なまでに店内に響く。


「貴方おいしいですか?」


団子を半分かじったヨシオの口元に残りの半分を向けたまま紫苑が尋ねる。


「わたくしここのお団子気に入ってるの。もちもちした食感と秘伝のタレが絶妙でしょ?」


返答の暇もなく彼女が次の串を持ち上げる。


「もう一個どうぞ。はい、あーん」


「おい待て!自分で食べるから!」


思わず声を荒げたヨシオだったが、既に遅かった。


客が携帯電話を取り出す音が聞こえる。パシャッというシャッター音まで聞こえてきた。


「こんな面白いシーン滅多に見られないよ」と若者たちがはしゃぐ声が聞こえる。


「まったく……」


紫苑が呆れたように溜息をつく。


しかし彼女の手には新しい団子串が差し出されたままだ。


(冗談じゃねぇ……)

ここまでお読みいただきありがとうございました。


更新の活力になりますので、 面白い・続きが気になると思っていただけましたら★★★★★から評価やブックマーク等していただけますと大変助かります。よろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ