第74話 少年とその後
聖なる騎士団との件から1週間後――。
「あっ! ニアちゃんたちだっ!」
ゴーの家にて、とーるやぴーちゃんもいる!
「レイくん、この度はありがとうね」
「ありがとね、本当……命の恩人だよ」
「本当にありがとなっ!、救世主さんよっ!」
うっ……何だか照れるなぁ……。
あれから色々あって……世間では僕のことをそんな風に呼ぶ人も。
多分モドレーヌちゃんのせいだね。
ちなみに、きらリンのキラキラチャンネルの登録者数がとんでもないことになったよ!
「みんなっ! 無事でよかったよっ!」
「……」
みんな入院してたり大変だったもんね。
「そういえばこの前事件についてのコメントを配信してたね。中に入った理由とか」
「『本当の救世主は、傷ついた町の人を助けてくれた人たちです!』だっけ? 誰が考えたの?」
「ルナたん!」
そんな感じ!
「私だけ仲間外れ感。こういうのは透の役目なのに……」
ニアちゃんだけ別の町に住んでたから無事だったみたい!
よかったじゃん!
「いやいや……いいことじゃないか。結構ひどい悪夢だったんだぜ?」
「なぜかその後いい夢ばっかり見続けたけどね」
『聖夜』さんの仕業だね。
みんなへのお詫びだって言ってたよ。
「それで、みんなに紹介したい人たちがいます! さ、出ておいで!」
「……」
僕の後ろにぴったりくっついていためぐちゃん。
今日はみんなの無事をお祝いする会と、めぐちゃんを紹介する日だ!
「ほら、この人たちは僕の友達だよ!」
「友達……か?」
「友達でしょ?」
「弟って感じかな?」
「舎弟だろっ」
うぅ……友達だと思ってくれてたのはニアちゃんだけかぁ……。
ちなみに、かきぴー、ニアちゃん、とーる、ゴーの順番。
「……」
「ごめんね……友達、ニアちゃんだけみたいだ……」
「……よしよし」
めぐちゃんに頭を撫でられる。
……いいのか、これで?
「ちなみに、キララのことは何だと思ってるの?」
「……」
「ちょ、ちょっとぉ~っ!」
「ぷっ! それ聞いちゃう~?」
でた、ぴーちゃんのいじわるな顔!
「もちろん――もごっ」
「……」
つばきちゃんに口を塞がれてしまった。
もごもご。
「あ、ごめんなさいね『聖女様』。嫉妬させるようなことをしてしまって」
「ぷっふーっ! 『聖女様』に失礼なことしちゃ――ぷぷぷっ!」
「……」
わ、わぁ……つばきちゃんが本気で怒った顔をしてる!
「……」
「ちょっとっ! 本人は恥ずかし――じゃなくて気にしてるんだからやめてあげてっ!」
そんなキラちゃんもこの1週間ことあるごとに笑い続けてたけどね!
「やめろよっ! 配信で見たけど、本当に聖女様みたいでかっこよかったじゃないかっ! 動きとかも意味わからんくらい速かったし!」
「ああ、俺もいつかあの境地に立ちたいぜっ!」
ゴーが……聖女様に!?
「いやいや、本当に感謝してるよ? けど、『聖女様』ってのが――ぷふぅっ!」
「ホントにっ! 助けて貰ったのにひどいってばっ!」
だめだ、ぴーちゃんが6日前のキラちゃんと同じ状態だ。
話を変えよう。ていうか戻そう。
「で、この子、めぐちゃんって言うんだよ! 仲良くしてね!」
「ん、お、おぉ……よろしくなっ!」
ゴーが手を出してくる。
めぐちゃんが僕の後ろに隠れる。うん、知ってた。
「……えと、とっても恥ずかしがり屋さんなんだ!」
「豪は怖いからね、しょうがない。私はニア。めぐちゃん、お友達になりましょう?」
「……ん」
僕の後ろからちょこっとだけ顔を出すめぐちゃん。
お、ニアちゃんなら大丈夫かな?
「やぁっ! 僕は――透、だょ……」
「――っ!?」
透が爽やか元気な声であいさつしてくれた。
びっくりしたよね、ごめんね。
「ったくよぉ~、恥ずかしがりやだって言ってんじゃん! 私はかきぴーさ。適当によろしくっ」
「……」
めぐちゃんは微動だにしない。
まっ、ゆっくり関わって行けば大丈夫だよね!
「めぐちゃんはね、トランプが好きなんだよっ! 一緒にやってくれる?」
「もちろん」
「おうっ!」
「ぅん」
「いいよー」
顔を出したりひっこめたり、大変そうね。
今日はお休みの空手道場の方にみんなで向かいながら、他の騎士団員のことを考える。
つばきちゃんやキラちゃん、ルナたんや江ノ島のおばあちゃんとかとも話し合った結果……しばらくは彼らのことは内緒にしておくことになった。
重傷者はいなかったとは言え、けが人がいたこと。
大きな混乱をもたらしたことなどなど。
一方でめぐちゃんは“えっちゃんは僕に浄化された結果、こうなった”と言うことにして行動を共にしている。
色々と……みんなを騙すようなことになるけど、これが1番いいんじゃないかって。
いつか、ちゃんとみんなに話せるといいな。
だって、みんないい人たちだもんね!
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