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小噺 もう戻れないけど

今回はモドレーヌさんのお話です。


 <きらリン推し:あ>

 <きらリン推し:これでいいのかな?>

 <イマスグモドレーヌ:推しさん、来てくれてありがとう>

 <イマスグモドレーヌ:これで全員揃ったかな? それじゃあ始めますね。題して――>

 <イマスグモドレーヌ:美少年(幽霊)を応援する会>

 <怖い話スキー:やっていこう。名前に異議あるけど>

 <紳士的なお兄さん:ええ。名前に異議あるけど>

 <イマスグモドレーヌ:まずは……集まってくれてありがとう。この会は、先日のような事件が起こらないようにするため、どうにかしたいと思い立ち上げました>

 

 <豚バラ炒飯:あれは本当に……不甲斐なかった。俺たち大人がいながら……>

 <8月32日:そうじゃの。じゃが、まだ我々にもできることがある>

 <柿ピー大好き:そうね。絶対に。もう2度とあんなことっ!>

 <闇より井出氏:絶対に許せない>


 <イマスグモドレーヌ:ありがとう。ここのメンバーは、私が独断と偏見でお誘いしました。きっと、信頼できる方々だと思って>

 <ぴょんはピョンピョンだぴょん:その信頼は早計だぴょん>

 <紳士的なお兄さん:けど。どうにかしたい気持ちはわかるよ>


 <イマスグモドレーヌ:ええ、ですのでまず私がみなさんの信頼を得られるように、自己紹介を――>

 <イマスグモドレーヌ:28歳女、引きこもり(在宅勤務)、好きなタイプはレイきゅん、初恋28歳。えと、後は――>

 <怖い話スキー:ストップ! その情報いる!?>

 <きらリン推し:はぁ……レイくんを思う気持ちは痛すぎるほど伝わったから>

 <柿ピー大好き:相変わらずでウケる>


 <イマスグモドレーヌ:あ、みなさんの情報を書いてもらう必要はありませんので!>

 <イマスグモドレーヌ:ただ……>

 <イマスグモドレーヌ:この後どうしよっ>


 <怖い話スキー:とりあえず、活動方針というか、こういうことをやろうみたいなことを決めようか>

 <紳士的なお兄さん:それがいいね>

 <闇より井出氏:個人情報を出す必要はない。それでもできることはある>


 <イマスグモドレーヌ:ありがとう。それじゃ――>

 <豚バラ炒飯:霊的なことはともかく、危ないと感じたら誰でも警告する、とかかな>

 <怖い話スキー:そうだね。そしたらみんなで同調する、とか>

 <紳士的なお兄さん:みんなで言えば伝わりやすいだろうしね>


 <きらリン推し:けどさ、あの時は公共の場だったし、私から見たらどうしようもないと思っちゃって……ごめんなさい、こんなこと言って>

 <豚バラ炒飯:いや、いろんな意見があった方がリスクヘッジしやすいからね。大歓迎>

 <ぴょんはピョンピョンだぴょん:そそ、戦いに新兵も老兵も関係ないからさぴょん>


 <きらリン推し:ありがとう。私、実はきらリンたちとはリア友で――>

 <TOR:ちょっと待て! それ言っちゃまずいって!>

 <闇より井出氏:おっと、情報の扱いには気を付けてくれよ? ちな、TOR氏も今のでリア友説でたからな?>

 <TOR:うっ!>

 <闇より井出氏:……これで確定だぞ!>


 <怖い話スキー:ともかく、リア友ということなら、普段からどこに行くかとかの情報が入ってきやすいってことかな?>

 <きらリン推し:ですです>

 <怖い話スキー:なら、その場所が危ないかどうか、もし迷ったら相談してくれると助かる。もちろん、具体的な場所は伏せてね>

 <豚バラ炒飯:『こんな場所なんだけど』みたいな感じで>

 <きらリン推し:はいっ! ありがとうございます!>


 <きらリン推し:あと、1人この会に招待したいんですけど……どうでしょうか?>

 <イマスグモドレーヌ:ごめんなさい、この会は私の独断で選ばせてもらうわ>

 <豚バラ炒飯:その方がいいね。あまり広げ過ぎるとよくない>

 <きらリン推し:そいつ、『仏教徒ゴリラ』ってやつで……こいつもリア友なんです。あいつも今回の件で怒り狂ってて……>


 <イマスグモドレーヌ:……わかったわ。連絡取ってみる。判断はその後になるけど……いい?>

 <きらリン推し:もちろんです! ありがとうございます!>


 <怖い話スキー:じゃ、本題に戻るけど――>


 ……。


 ……。


 ……。


 ▽▽▽


 その後しばらく意見交換をして、チャットを閉じる。

 

「ふぅ……」


 こんなに他人と会話したのなんて久しぶり。

 キラキラチャンネルのときも、私が一方的に喋ってるだけだものね。


 けど……。


 だけど、あの子たちのために何かしたいと本気で思ってる。

 ネットの世界での繋がりに本気になるなんて……ってわかってるけど。


 何がそうさせるかはわからない。

 わからないけど……!


 大切な人を守りたい。


 かつて、私に勇気がなくて……失ってしまった友人。

 もう2度とあの時には戻れないけど、そう思わせてくれたあの子たちを――。


「何ができるか、じゃない。まずはどうしたいか、だよね?」


 友人の写真に向けて声をかける。


 ごめんね、もう間違えない。

 だから――勇気をちょうだい。


 ……。





「このゴリラ、何で片言なのよっ!」

かつての経験から、自信をなくし引きこもり、引っ込み思案だったモドレーヌさん。

それでも、いても立ってもいられなくなり行動に移した彼女。

良くも悪くも、先日の事件は色んな人の考え方を変えた、というお話でした。


という訳でシリアス展開は終わりです!

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