第31話 少年と攻勢防壁
「ししょう!?」
<闇より井出氏:壁とは、ただそこにあるだけではいずれ壊されてしまう。故に! 築くべきは砕けぬ壁ッ!>
<きらリン推し:また何か言い出した>
「えと、つまり?」
<闇より井出氏:破壊の嵐に晒されながらもっ! それさえも力に変えて尚力強く存在する不壊の盾ッ! それこそが目指すべき頂きッ!!!>
「な、なるほど……?」
ししょうの言葉は……まだ僕には理解できないことが多い。
まだまだ未熟だってことだ……。
「つまり、敵の霊力を利用して再生する壁ってことね」
「つばきちゃん!」
<aaaa:よく理解できたな……>
そういう事か……!
それならイメージがわくぞっ!
「ふぬぬ……」
「カエレッ! カエレェェッ!」
「ひぃっ!? いつまでこうしてればいいのぉ~!?」
くぅ……キラちゃんのためにも頑張らなきゃっ!
しかし難しいぞ……相手の霊力の吸収……!
「……ん?」
霊力の、吸収?
それならいつもやってるじゃないっ!
「うぅーっ! とりゃああっ!」
「カエ――ッ!? ギェェェーッ!? スワッスワワワーッ!」
<霊感少女型おいたん:すごいっ! 警備員が消えていく!>
<豚バラ炒飯:おぉっ! これなら師匠も満足じゃないか?>
「へへっ!」
時間がかかったけど、弱い霊ならこれで十分かもっ!
<闇より井出氏:これぞっ! 王自ら領土を広げるべくして立ち上がる反転攻勢の狼煙ッ! その名は……『玲壁・攻勢(レイウォール=オプグナトーリア)』!!!>
<きらリン推し:くっ! 間に合わなかったっ!>
<ギギギギギギギ:無駄にかっけぇwww>
「レイウォール、おぷ……なとー?」
「オプグナトーリアよ」
<イマスグモドレーヌ:舌っ足らずなところもかわいい>
<柿ピー大好き:つーちゃん一発で覚えたのかよ>
「た、助かったぁ~っ! また新しい技を考えたのねっ!」
「うんっ! これもつーちゃんの――はっ!」
「私との愛故に、ということね」
危ない危ない、つーちゃん直伝『新技を披露するために、キラちゃんをわざと怖い目にあわせましょう』作戦がバレるところだったよ……。
<豚バラ炒飯:ん?>
<aaaa:ん?>
「2人で考えたの? もぅっ私にも教えてくれたっていいじゃないっ!」
「ええ、なんなら今度一緒に考えましょう」
「うんっ!」
<きらリン推し:……何かがおかしい気が……>
<8月32日:勘のいいガキは嫌われるぞぃ>
<イマスグモドレーヌ:私も一緒に考えたいわっ!>
「では無事に目的を達成したので最後に……当チャンネルではがっつり幽霊が映っておりますが、しっかり除霊していくのでご心配なくっ!」
「安心安全の配信を目指しているわ」
<きらリン推し:あぁ、緊急配信ってそういう事だったのね>
<豚バラ炒飯:映した霊が存在したままだと、ってことね>
<aaaa:安心安全のホラー動画とは>
「はいっ! ということで今度こそ廃病院編はおしまいっ! 次もキラキラしようねーっ! キラッ☆」
」
▽▽▽
「お疲れ様。頑張ったわね」
「恭子さんっ! お忙しいところありがとうございましたっ!」
「ふふ、車の中で仮眠をとったから大丈夫よ」
朝になったら違うところに移動だもんね。
きょう子さんありがとう!
「次はどこに行くの?」
「隣の県よ。そこでは3日間滞在する予定だから、ゆっくりしてちょうだいね」
「わかりましたっ!」
その時、僕はまだ気付いていなかった。
怖いのは幽霊だけじゃないってことを……。
お読みくださりありがとうございます!
レイウォール=オプグナトーリア(2度と言えない)!!!
もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。
そちらもよかったらぜひお願いします!




