第28話 少年と忘我
僕が守らなきゃ……何から?
わからない……ケド……守ラナきゃ……。
「レイくん? どうしたの?」
つばきちゃん……マタ守れなかッタ……。
「固まっちゃったよ……? レイくん?」
守ル、守ラナキャ、守ル、守レナイ……マモレナイ……マモレナイト……。
ワルイ……悪、?
ゼッタイ、マモラナイト……。
「レイくん、大丈――きゃっ!?」
「輝蘭羅さん!? さっきの霊がっ!」
マモレナイト……イケナイ……。
ボクハ、ワルイ、レイ?
「カンジャサマハ……コチラ……コッチダヨォォォ……」
「たすけ――腕がっ! ダメっ!?」
「レイくんお願いっ! 輝蘭羅さんを――」
……アイツモ、ワルイ、レイ?
「キラチャンヲ、カエセ……」
「レイ、くん……?」
「――!?」
ヘビ……イケ……。
「きゃっ!? 助かっ――へ、ヘビ……!?」
コワセ。
「ギャアアア!?」
「シャアアアアッ!」
ノミコメ。
「あ……飲み込んじゃった……これも、レイくんのおかげ、だよね……?」
「……」
ツギハ……ツギハ……ナニ?
ボクハ、ワルイ……レイ……。
「レ、レイくん? それに……つーちゃんも……」
「……レイくん」
「ボクハ……」
「ごめんね」
――っ!?
……あっ。
「あばばばばばば!?」
シビッしびれるるるる~……!
「つーちゃん!? 何でレイくんにスタンガン!?」
「こうするしかないの……本当にごめんね、レイくん……」
「血っ! 血の涙流すくらいならやめなよっ!」
「あばばばばばば……」
▽▽▽
「ごめんなさい」
あの後、すぐに旅館に戻った僕たち。
何だか……すごく悪い夢を見ていたような気分。
なんだかまだボーっとする。
「どうしたのよ本当に……撮影の途中から変だったし」
「中止してもらってごめんなさいね」
「それはいいけどさ……レイくん?」
うっ……もう正直に言うしかないっ!
「……やっぱり、あの時のことが……」
「あ~……」
「キラちゃんにおしっこかけちゃって、それが恥ずかしくってぇ……それでキラちゃんを守れなかったらって思ったらぁ~!」
無事で本当に良かったけど……!
けど……っ!
「……ん~……」
キラちゃんが難しい顔をして考えている。
怒ってないってこの前も言ってたけど……。
「レイくん、実体化してごらん」
「うん? うん……」
「えいっ!」
「いてっ!」
実体化した頭を……デコピンされた!?
「ほら、これでおしまいっ!」
「え? けど……」
仕返しってこと、かな?
全然つり合ってないと思うけど
「……それじゃあ……こほん。いつもありがとね、ちゅっ」
「へっ?」
おでこに……ちゅー?
「へへっ! これでおあいこっ! ちゅーって恥ずかしいんだからねっ!」
「う、うん……」
確かに……別の意味ではずかしくなってきた……。
「レイくん、失敗はダメなことじゃないんだよ?」
「……うん」
「失敗を重ねることで大人になっていくのっ。もう同じ失敗なんてするかーってねっ!」
「……大人」
そうだ、同じ失敗をしない!
僕はそういう男だった!
「うんっ、うんっ! ごめんね、僕同じ失敗はもうしない!」
「そうよっ! その調子その調子~っ!」
「もうキラちゃんを危ない目には会わせないっ!」
「――っ」
僕はまた1歩大人になったんだ!
もう大丈夫だっ!
「あ、あははは~……」
「わっはっは!」
あ、この笑い方ゴーっぽいからやめよ。
「と、ところでさぁ~! つーちゃん、よく我慢してくれたねっ!」
「つばきちゃん? がまん?」
何か我慢していたのかな?
おしっこかな?
「ね、つーちゃん……つーちゃん?」
「つばきちゃん?」
あれ? 笑顔のまま動かないぞ?
「……気絶、してるっ!」
「つばきちゃんっ!?」
そんなぁっ! どうしてっ!?
また……マモレナカッタ……。
お読みくださりありがとうございます!
なぜレイくんがヘビを模した攻撃をしたのかは……神のみぞ知る、かもしれない……。
もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。
そちらもよかったらぜひお願いします!




