小噺 少女と旅行
旅行に行く前、椿ちゃん視点です。
『ごめん、やっぱり女の子2人で旅行なんてダメだってっ!』
輝蘭羅さんからそんな『LAY―NE』が来た。
よく考えたら、それもそうね。
「……」
先ほどのことを思い出す。
レイくんのおしっこ……いいなぁ……。
羨ましい。
あんなことになるなら、触れるレイくんが珍しいからっておんぶしたがる輝蘭羅さんのことは無視するんだったわ。
輝蘭羅さんからしたら災難だろうけど。
私が他の男にそんなことされそうになったら――死んでも避けるわね。
本当、申し訳なかったな。
コーラの時もおしっこのときも、洋服の弁償はしなくていいって言ってたけど……。
「……」
旅行、かぁ……。
「……」
これは、償いだ。
夫が迷惑かけた分は、妻が払うものだから。
ということで、恭子さんに『LAY―NE』で連絡をとる。
『恭子さん、お願いがあるのだけど』
『輝蘭羅さんが2人で曰くつきの場所を巡る旅行に行きたいって言ってるの』
『その保護者役をお願いできたりしない?』
あくまで償いだ。
旅行に行ってみたかった訳じゃない。
「……だめ、かな」
……。
『んー、私の仕事のついででいいなら、私はいいわよ』
「――!」
『本当? 輝蘭羅さんが喜ぶわ!』
『それは嬉しいわ。ちゃんとご家族には伝えるのよ。私からも言うけど』
『わかってるわ』
まさか、いいって言ってくれるなんて!
いえ、嬉しくなんかないわ。
あくまで償いだもの。
『いつからならいける?』
『……この夏は、明日からだけね……』
……ん?
その後、急いで輝蘭羅さんに連絡を取った。
旅行のこと、お父さんたちに聞いてみたけど笑顔で許可してくれた。
さすが恭子さん、信頼があるのね。
輝蘭羅さんのところも、ひと悶着あったみたいだけど、どうにかなったみたい。
よかったわ。
「……急いで準備しなきゃ!」
お読みくださりありがとうございます!
私も他人からおしっこをかけられる状況は全力で避けていく所存です。
もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。
そちらもよかったらぜひお願いします!




