6 ジェラルド達は根回しと準備をする
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花嫁の人となりを聞いて、うんざりした。
美人を鼻に掛けた性格ブスではないか。
アメリ・ラッセル侯爵令嬢。
金髪に翡翠の瞳の派手な美人。
仕方がない。しつけるか。
ウィンダム公爵家本邸へレティシア様、ライオネル王太子と向かった。打ち合わせはしてある。
父親のリカルドは先に帰宅して我々が行くことを伝えている。
先ずはウィンダム公爵夫人リゼットを誘導する。
リカルドが「一時的に花婿の代役を立てて結婚式を乗り切る」とリゼット夫人に伝えているはずだ。
ウィンダム公爵家に乗り込んだ我々は使用人達を掌握した。
前公爵夫人レティシア様が簡単にまとめ上げた。
リゼット夫人のオルレアン公爵家の息のかかった使用人達を隔離。
リゼット夫人とも接触しないように大きめの使用人部屋にまとめて入れた。
昏睡のジェラールとリゼット夫人を軟禁状態にした。
リカルドには「夫人が騒ぐと明日の結婚式が滅茶苦茶になるから」と接触しないように言い含めた。
こちらの指図に従うように誘導。
少なくなったウィンダム公爵家使用人。使用人家族に応援を頼み、集めた。退職した使用人を声をかけて集めた。裏方はハリボテの使用人で良い。
リゼット夫人は体調不良で明日の結婚式は欠席する。
花婿は嫡子交代で、ジェラールから私になると伝えなくてはならない。
ウィンダム家の親類達を黙らせる。
先ずは夫人の実家のオルレアン公爵家だ。
当主には、大まかに事の次第を伝えた。
オルレアン公爵から私に悪意の矢がビュンビュン飛んで来た。
オルレアン公爵家の当主、リゼットの弟は甥のジェラールの嫡子外しに良い顔はしなかった。
しかし、ジェラールがウィンダム公爵家の嫡子として不適格であると認め、しぶしぶ了承。
ジェラールは急遽痩せようと怪しげな薬を大量摂取して、現在、昏睡しているのだ。
ライオネル王太子がルドガシア王国の商会をオルレアン公爵家の商会に繋げよう、と発言してくれた。オルレアン公爵は一転、にこやかになった。
私への悪意の矢もなくなった。
オルレアン公爵家の商会はルドガシアに輸出入のつてを探していたから。王太子の紹介を得られるなら、既に他家の甥(昏睡状態)より利があると瞬時に計算したようだ。
オルレアン公爵はウィンダム公爵家との関係を持続するため、新嫡子のジェラルドにもにこやかに握手してきた。
私への感情は、若造侮り庶子の分際でと蔑みの煙が頭の上にあるが、今はそれで良い。
さて、ラッセル侯爵家には花婿交代を何と言って伝えるか、案じていた。
公爵リカルドとリゼット夫人は、花婿は一時的な代役と思っている。
しかし、私は嫡子交代をした。花婿は私である。アメリ嬢はどう出るか?
「大丈夫よ。ウィンダム公爵家嫡子の結婚式だから、相違ないわ。文句より喜ぶと思うわ。貴方を見たら」フフッと笑うレティシア様。
そうだろうか?
結婚とはこの先の人生の伴侶との始まりではないのか?
納得していない私の顔を見てレティシア様が続ける。
「明日だもの。ジタバタしても仕方ないわ。今夜伝えて混乱させるより、明日お伝えしましょう。
疲れたわ。朝から晩まで、忙しい1日だった。明日に備えて寝ましょ」レティシア様。
一昨日夕刻に侍医の手紙が来て。
夜に特急便で2国の王家に手紙を出した。
ルドガシアへは魔方陣を使った。ランデガルド王国とルドガシア王国の国境近くまで、特使を出した。
国境越えの手続きに時間を取られたそうだ。
夜明けを待って国境を超える許可を得て、ルドガシア王都郊外に魔方陣で飛び、王へ手紙が届けられた。
ルドガシア王は手早く書類を整えて、ランデガルドへ送ってくれた。ルドガシアからの書類は揃った。
私の貴族籍をルドガシアからランデガルドへ国籍を移した。
ランデガルドの方も手続きを完璧に揃えた。
急ぎリカルドを呼び出し署名させた。
書類を整えて直ぐ様、提出。
夕刻、ランデガルド王国から嫡子変更了承の手紙を受け取った。
私はジェラルド・ウィンダムとなった。
明日、私はアメリ・ラッセル侯爵令嬢と結婚する。
生かされてきた。
他者の思惑に沿ってレールの上を生きてきた。レールを下りることは死ぬ事を意味した。
「伴侶くらい、いや、伴侶だけは自分で選びたかった」
私の孤独に寄り添ってくれる女性と家族になりたかった。
生まれでは得れなかった家族。
結婚で得るはずだった家族。
私のつぶやきをレティシア様が拾った。
「ごめんなさい。ジェラルド。申し訳ないと思っているわ。、、、それでも、逃げるわけにも投げ出すこともしてはダメなのよ。、、、どうしても無理なら、時期を置いて離縁して良いわ」レティシア様。
レティシア様の心配りに感謝して、辞した。
お読み頂きありがとうございます。
つたない物語です。素人の下手の横好き小説です。
ゴールデンウィーク前から書き、1ヶ月と半月かけて、編み上げました。
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