番外編 私達の結婚式 3
よろしくお願いします。
この番街編は8話で終わります。
カミラの屋敷で、カミラとエヴリンとアメリアの侍女メイリーが集まっていた。
フローラは王太子妃であるので、頻繁には参加できない。
フローラの侍女エミリーが代わりに参加する事になっていた。
「エミリーさんは遅れる様ですね。時間が押しています。
もう始めましょう。
題して《アメリア様の本当の結婚式プロデュース会議》です。
司会はアメリア様の本音を聞き出せる、アメリア様の一番の腹心の侍女、メイリーが担当させて頂きます」
エヴリンとカミラがパチパチと拍手した。
ドアがノックされメイリーが「どうぞ」と言った。
「失礼します。エミリー参りました。遅れて申し訳ございません」
「エミリー、始まった所よ。さ、お座りになって」エヴリン。
エヴリンの私的な応接室だ。隣にはエヴリンの執務室がある。
会議しやすい大テーブル。装飾の無い椅子。テーブルには紙とペンが置かれている。
メイドが紅茶と菓子を運んで来た。皆に配られる。
「メイリー様には数回ほどしかお会いしておりませんでしたね。私、フローラ様の学友から侍女に上がりました、エミリーです。今は子爵夫人です。
フローラ様から、アメリア様の望む結婚式のプロデュース会議の参加に抜擢して頂きました。全面協力応援するので、しっかり記録してくるよう承っております」エミリー。
「エミリー様、よろしくお願いします。アメリア様の乳母の娘、メイリーです。父母とも末端の貴族家の出身ですが、嫡子でないので、私の家族は平民でございます。僭越ながら、《アメリア様の本当の結婚式プロデュース会議》の司会をさせて頂きます。
それでは、エミリー様は会議で決まったことをまとめて下さい」メイリー。
「承りましたわ。メイリー様」エミリー。
「では、早速始めましょう。
アメリア様がおっしゃるには、アーノルド様を身ごもる数ヶ月前に行かれたレーヌの教会で式をしたいそうです」メイリー。
「レーヌ?」エヴリンとカミラ。
「ウィンダム公爵領地の山間部の保養地です。ルドガシア王国に近いです。
私も勿論御一緒しました。とても素敵な場所でした。物語の中に出てくるのんびりした村です。
その山中にある静かな教会が特にアメリア様のお気に入りです。緑溢れる静謐な空間でした。
忌々しい虫が途中から居なくなって、とても快適でした。
、、、少し、不思議な夢をアメリア様が見られたそうですが。私が話すことではありませんので、ご容赦ください。
アメリア様はレーヌの村から少し離れた山中のシンシー教会での挙式を希望されております。
こじんまりした式にしたいそうです。
ドレスも派手でなく、アレンジ出来て、毎年記念日に着られるドレスが良いそうです。
『おばあちゃんになっても、ルドと記念日を祝いたいの、思い出したいからそのドレスも着たいの。無理かな?ルドはおばあちゃんになっても、今と変わらず私を大事にしてくれるかしら?』とモジモジしながらお話されるアメリア様は本当に可愛らしくて、、、。くぅ、、、アノヤローには勿体無い、、、。
申し訳ございません。私情が入りました。
アメリア様は本当にお優しくて、言いにくそうにスタンリーのお父様と継母、ノア様も、来てくれたら嬉しいとおっしゃられました。
僭越ながら、私メイリーがスタンリー伯爵家にこっそりお伺いいたしました。
スタンリー伯爵はアメリア様のお話、挙式のお話を聞いて、自分が行って良いのか、お迷いでした。アメリア様の希望とお伝えしましたら、涙を一筋流されて、嗚咽なさってました。
不器用ながらもスタンリー伯爵は再婚するまではアメリアお嬢様を可愛がっておられましたから。
継母ですが。媚びて嬉しそうにしておりました。
継母について、お話申し上げます。
継母はノア様を産んだ後、アメリア様を邪魔に思ったのでしょう。ノア様を後継者にと、伯爵をそそのかしたようでした。
さらに、アメリアお嬢様をスタンリー伯爵家から出したかったのだと思います。
自分の知り合いから釣り書きを取り寄せ、さらにアメリア様の釣り書きをバラまかれました。
酷いものでした。年老いた男爵の後妻、老伯爵の愛人、大したことない商会の息子に、などです。
あの継母はラッセル侯爵家のアメリお嬢様がアメリアお嬢様を嫌っていると聞いて、邪険にしてもノア様の代には響かないと考えたようです。ラッセル侯爵家も黙っていると思ったのでしょう。
アメリアお嬢様は困惑なさってました。家を出て、他家の侍女や王宮女官になろうとなさいました。
けれど、うかうかしてられません。いつ話を纏められて後妻に行かされるか、、、。
私、ラッセル侯爵家に参りまして、アメリアお嬢様のお祖母様に訴えました。
アメリアお嬢様は無事にラッセル前侯爵の養女になられ、本当に安心しました。
、、、という経緯がある継母です。
ノア様に関しては、アメリアお嬢様は可愛がっておられました。
アーノルド様を抱っこして、ノアもこんなだったわ、とおっしゃる事もございました。最近もノアはもう7歳ね、とも。お会いになりたいのだと思います。
スタンリー伯爵家を呼ぶのはアメリア様のご希望に沿います。要注意人物として、継母です。皆様、ご協力お願いいたします!」
メイリーの長い演説が終わった。
エヴリンとカミラはウンウンと頷いた。
「継母担当、お任せ下さい!」カミラ。
「私も援護します!」エヴリン。
「フローラ様にもお伝えします。継母、いけませんね。要注意ですね」エミリー。
「ドレスはいくつかデザインを頼んでおきます。エンパイアスタイルがよろしいわね。またお子さまがお産まれになるかも知れませんし。
フローラ様が担当したいそうです。ウェディングドレスはフローラ様担当でお願いします」エミリー。
「ヴェールも同じデザインナーに描いてもらって良いかしら?色も合わせなきゃ。ヴェールは私の工房で作らせます。
エミリー様、連絡を密に取り合って素敵なドレスとヴェールを作り上げましょう!」エヴリン。
「花は、いるわよね?せめてブーケはうちで。教会と周辺の飾りつけは私が担当します!祝宴があるなら、それも!」カミラ。
「では、招待状やお料理、宿泊、護衛はウィンダム公爵家が致します。アノヤロー、いえ、ジェラルド様とレティシア様の全面協力支援がございます」メイリー。
「護衛は王家からも影がつきますし、騎士も出します」エミリー。
「あと、ルドガシア王太子の参加希望が来てます。まだ参加伺いを出してないのに。どうやらレティシア様についている影がルドガシアに報告したようです」メイリー。
「ルドガシア王太子とランデガルド王太子夫婦参列の結婚式、、、」エヴリン。
「こじんまり希望、、、物凄く相反するわね」カミラ。
「アメリア様には見えない位置で、護衛してもらうようにしましょう」メイリー。
「了解です。お伝えします」エミリー。
他にも打ち合わせをし、第一回「アメリア様の本当の結婚式プロデュース会議」は終了した。
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