番外編 私達の結婚式 2
よろしくお願いします。
楽しげな応接室の隣。
狭く暗い覗き部屋に男が2人。
妻たちの女子トークから、プレゼントのヒント、デートのヒント、夜の本音などを聞けたらいーな、と潜んでいた。
1人は項垂れていた。頭を抱えていた。落ち込んでいた。
その姿を見たもう1人の男、バーナード王太子は項垂れ男ジェラルドの肩をポンと叩いた。
「影に任せて、俺達はもう出ようか」
小声で言うバーナード。
ショックを受けたジェラルドが頷く。
王太子妃達に気付かれないよう、そっと隠し部屋を出た。
2人はジェラルドの執務室に移動した。
「そう落ち込むな。男と女では、結婚式に対する思い入れが違う」バーナード。
「しかし、気付くべきだった。
リアは可愛いから、あのウェディングドレスも似合っていた。
しかし、あれはあの女のドレスで、リアの望んだドレスではなかった」
自分を責めるジェラルド。
「結婚式は、まぁ仕方なかったが。
いつも記念日には贈り物をしていたじゃないか。どえらい宝飾品も贈ってただろ?」バーナード。
「しかし、そんなものでは埋め合わせにならない!
結婚式は特別な、一生に1度の2人の始まりの日なのに、、、、私はリアの気持ちに気付かなかった!夫失格だ!」
後悔するジェラルド。
「やり直せばいい。
おそらく、フローラ達もそう考えている。
聞いたじゃないか。ささやかな望みで私は感動したよ。
親しい家族と友人とで、おまえ達を祝ってやるよ」
にこやかなバーナード。
ジェラルドはパッと顔を明るくした。
「そうです!リアの望む結婚式を挙げます!」
その頃、応接室でも、フローラ達が提案していた。
「アメリア様の結婚式、挙げましょう!プロデュースは私、フローラがします!!」
元気良くフローラが手を上げた。
「そんな、申し訳ないです。あの、架空の話だから、お話したので、、、。
王太子妃様のプロデュースなんて、畏れ多すぎます!」
オロオロするアメリア。
「違うわ。アメリアの友人として、あなたの結婚式をプロデュースしたいのよ。お祝いしたいの!」フローラ。
「私も是非、参加させて下さい!」エヴリン。
「もちろん私も!」カミラ。
「アメリアの結婚式、わたくしにドンとまかせろ、ですわ!」
拳を握るフローラ。
エヴリンとカミラが目をキラキラさせて、「全力で応援します!」と同調した。
「まずはドレスのデザインを!私のイチオシトップデザイナーを呼ぶわ!」フローラ。
「フローラ様、エヴリン様もカミラ様も、ものすごく嬉しいです。
でも落ち着いて下さい。大袈裟なのは苦手なんです。王家御用達のデザイナーさんなんて、、、、」
アメリアの言葉はかき消された。
「結婚式といえば、レースです!ヴェールです!我が領の特産品ですわ!極上のヴェールを進呈します!帰ったらすぐに特別注文を出さなきゃ」エヴリン。
「素敵ですね!うちは王都に花屋を抱えております!有名店です。ブーケのアレンジも髪飾りも、現場の装飾アレンジは全て請け負いますわ!」カミラ。
「違う方向に行ってます!
私の望んだ結婚式の話を、思い出してー!!」
困惑するアメリアだった。
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