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彼と歩む無限の世界  作者: 睡眠欲
第一章一節 王立学園一年生編
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メイド

「お初にお目にかかります。ドルチェの姉、アウステーラと申します」


私が攫われていたところを救われてから二日が経った。

ずっと一緒だったヴェドゥーテ爺が犯人だったらしい。

昨日はひどく落ち込んだものだ。

我ながら、私は変わったな、と思う。

あの頃は、泣くなんて許されなかった。

どれだけ悲しくても、笑顔を張り付け、いつも通り高貴に行動するのを強制される日々。

今となっては懐かしいな。

あの日々から救い出してくれたのは、ドルチェだ。

昨日の夜も、彼の部屋で……。

恥ずかしいわ、やめにしましょう。


私の前には、天使がいる。

長い白髪、大きな翼、天使の輪。

「天使」をイメージして真っ先に出てくるような人だ。

尊い。


「ソーレン、今日からアウステーラが君の使用人になる」


は?

え?



は?

「どう言うこと、ドルチェ!天使を使用人にするなんて、そんなに恐れ多いことできないわよ!」

「俺が許可してるんだ、いいだろ?俺の姉も、もう賛成してるんだ」


そっかぁ……。


「ひとまずはわかったわ。これからよろしくお願いしますね、アウステーラさん」

「使用人に敬語などお控えになられてください、ご主人様」

「いやいや、もうちょっと待ってくださいよ。流石にできませんって」

「まあ、時間かけて慣れていけばいいでしょ。それでいいよね、姉さん」

「承知いたしました、旦那様」

「弟に旦那様はやめなよ」


アウステーラの雰囲気が変わった。


「わかった。お前にはいつもどおりだ。いいな、ドルチェ」

「もちろん」


なんか雰囲気強いよぉ……。

不良の元締めみたいな女とは思えない声出してるよぉ……。

怖いよぉ……。


「怖がらせてしまいましたか。申し訳ありません、ご主人様」


豹変したよぉ……。

怖いよぉ……。


「それじゃ、一回どっか言ってよ、姉さん」

「お前の言うこと聞くわけねーだろ、おい」

「は?」


喧嘩始まったよぉ……。


「あの、アウステーラさん?私からも、お願いします」

瞬きした後にはアウステーラさんが跪いていた。

「承知いたしました」


部屋から出ていった。


「ドルチェ?なんでどかせたの?」

「わかってるでしょ」

ドルチェは私を包み込んだ。


今更だが、ここは寮の私の部屋だ。

二人きりだ。

つまり……。


「私今日寝てないんだよ?」

「明日たっぷり寝たらいいさ」

「もう」


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