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彼と歩む無限の世界  作者: 睡眠欲
第一章一節 王立学園一年生編
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瑠璃のブレスレット

「オウスクリータ、おはよ!」

「おはよ、レーゲン!」

「フィリオは?」

「いないよ。っていうか、昨日の夜から仕事行ってたっぽい」

早いな。

知りたいが、そんなことを言っても教えてくれないだろうな。


「夏休みって、外に出ていいんだよね?」

「うん!ここは王都だから、いろんなお店があると思うよ!」

「一緒に行こ!」

「うん!」

「あ、レアルタも連れて行っていい?」

「もちろん!」




王城に移住していた私だが、実は王都を観光するのは初めてだ。

王城の門には四六時中交代制で見張りがいる。

まあそいつらを殺して出ることはできただろうが、その後に十中八九殺される。

そこまでしていきたい場所でもないしな。


なんなら、観光自体が初めてだったりする。

屋敷にいた頃も外に出たのはシグノール商会と交渉した時と盗賊討伐の時だけだ。

前者は門を潜っただけ、後者はできるだけ早く終わらせて有能さを示す必要があったから寄り道はしていない。


初めての観光だ。


髪の毛を隠すのを忘れてはいけない。

大きめの帽子をかぶる。

その中に全ての髪の毛を風魔導で操って無理やり収める。

外に出ることさえ一苦労だ。

オウスクリータも、同じようにしている。

生きづらいことこの上ないな。


王都は賑わっていた。

数えきれないほど店があり、中は例外なく多くの人で賑わっている。

服飾、魔導具、化粧品、宝石などなど……。

まさに新世界だ。


「オウスクリータはこう言うところ来たことあるの?」

「あるよ!たまにフィリオが連れてきてくれるんだ!なんでかわかんないけど、フィリオ、めっちゃ金持ちなんだよね」

「今日の分のお金はある?」

「もちろん!レーゲンは?」

「仮にも公爵家令嬢だよ?あるに決まってるじゃん!」

そういうと、少しオウスクリータは悲しそうな顔をした。

まあ、すぐに笑顔に戻ったが。

表情を偽ったと言うことは、探られたくないのだろう。

なら、何も言わない。

私たちは歩き出した。


デートじゃないか?

それはもうデートじゃないか?


オウスクリータはフィリオのこと好きなんだろ?

んで、それをフィリオは知ってるわけだ。


悪い男だなぁ。


まあいい。

今を楽しもう。

「あの服屋さんいこ!」

「いいね!」


私たちは服を買い漁った。

気に入ったものは全て買った。

それが終われば、化粧品。

オウスクリータはその方面にとても詳しく、勉強になった。

最後は宝石。

一番お金を使ったのも宝石だ。

買ったのは、瑠璃をあしらったブレスレット。

私は利き手と逆の左手。

オウスクリータは左利きだから、右手のものを買った。

お揃いだ。


一日が終わり。

「楽しかったね!」

「うん!またお出かけ行こ!」

「レポート終わってからだね……」

「うわっめんどくさ。ま、仕方ないか」


今日は本当に楽しかった。

初めての夏休みの初日として、完璧だっただろう。







朝起きると誰もいなくてひとりぼっちだったドルチェには、今は触れないでおこう。


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