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無常を堪能する

そこからの日々は一瞬だった。

ご飯を食べ、教室に行き、雑談し、ご飯を食べ、部屋に戻り、剣の研鑽と筋トレをし、ご飯を食べ、寝る。

特に大きな出来事も起こらなかった。

四ヶ月はあっという間に過ぎた。


今日は終業式。

先生方の話は聞かない。

いつも通りだな。


教室に戻ると、久しぶりにカーネがいた。

結局、あの後論文を発表して国に金をもらったクズだ。

「すまないが、教室に入らせてもらう。夏休みについての確認だ」


夏休み。

一ヶ月間の、長期休みだ。

この期間、おそらく普通の貴族ならば家に帰るのだろうが、私は帰る気がない。

単純に帰りたくないからな。


「家に帰る者、挙手してくれ」


手を挙げたのは四人。

アロガンツァ、アリサ、ソーレン、イントゥリーゴだ。

貴族家では帰らない私が異端だな。

と言うか、ソーレンも帰るのか。

てっきり、夏休み中もドルチェといちゃつくものだと思っていたが。


「わかった。期間中に最低限二枚はレポートを書いておくこと。以上だ」

早々にカーネは立ち去った。


「レーゲン、残るんだ!イェーイ!」

オウスクリータが話しかけてきた。

いつも通りのハイテンションで。

「うん、残るよ。オウスクリータとフィリオも、残るんだね」

「ああ、だが、俺は仕事でほとんどいないと思うぞ」

仕事か。

ぜひ内容を知りたいものだが、教えてくれないだろう。

「フィリオの正体に関すること」だからな。


でもまあ、聞くだけなら無料なわけで。

「なんの仕事?」

「教えるわけねえだろ」

「チェッ」

やっぱり。


「一人だけハブられると悲しいものがあるなあ」

ドルチェが話に入ってきた。

いや、ソーレン放ってなんでこっちにきてんだよ。

そんな気持ちをフィリオが代弁するように返答した。

「何言ってんだ?最後のソーレンとのいちゃつきタイムを残しておいてやったのに」

「それは今晩があるからいいの。ね?ソーレン」

はいはい。

さいですか。

「イヤよ。私、もっとドルチェと話したい」

ソーレンが言った。

毎回思うが、初期とキャラ変わりすぎじゃないか!?

「そっか。ゴメンゴメン、俺がわかってなかった」

そう言って、ドルチェはソーレンを抱きしめた。

ソーレンは驚きながらもおずおずと抱き返す。


いや、甘!

もはや甘酸っぱくないだろ。


「羨ましいよー!ほら、ご主人様も!」

オウスクリータがハグ待ちの姿勢を取る。

まあ、やらないだろう。

「やらねーよバカ」

「けち!」


ああ、いつも通りだ。

いつも通りの日常だ。



翌日。

家に帰る面々がいなくなり、夏休みがやってきた。




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