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支配階級の者共

書庫の本は全制覇した。

だが、特に新たな収穫はなかった。

いつ使うかわからない雑学とかがほとんどだ。

なんて無駄な時間を過ごしたのだろうか。


そんなことを言っている場合ではない。

もう半年後には公表会だ。

発表される貴族家の屋敷で開催されるから、もう準備し始めているはずだ。

だが、準備されていない。

どうなっているんだ。


「失礼します」

「何のようだ?」

「あと半年で公表会です。ここで開催するのに、なぜ準備が始まっていないのでしょう?」

「ああ、そうか。まだ言っていなかったか。今回は例外として王城で執り行われる。心配しなくていい」

そうだったのか。

「わかりました。失礼しました」

私は部屋を出た。


王城で行われる。

つまり、王都ミナツィオニスまで足を運ぶということだ。

初めての王都、というか初めての外出だな。

リコンペンスさんと会った時の玄関まで出た出来事は外出と呼ばないだろう。


なぜ王城で行うのだろうか。

おそらく、王太子の公表会もあるからだろう。

なら、王太子と私は同い年だな。

朗報だ。


この大陸には公爵家が二つ存在する。

私の家であるラステル公爵家と、大陸東部を収めるノーブル公爵家だ。

公爵家が産む長子は、一人は必ず女がいるようにする。

公爵家同士が連絡を取り合って、どちらも男だった場合は生まれてすぐに殺すそうだ。

なぜなら、王家と結婚させるため。

原因は不明だが、王家には男子しか生まれない。

そして、王家は公爵家の血しか混ぜてはいけないことになっている。

私も、高い確率で王家に嫁ぐことになるだろう。

ノーブル公爵家の長子が女で黒髪でないならそっちと結婚するだろうがな。


朗報だと言ったのは、そのためだ。

結婚する可能性がある以上、年齢差はないべきだ。

私だって何十歳も上のキモ親父と結婚したくはない。


王城では王太子と話す機会もあるだろう。

その時のために会話のレパートリーを増やしておく必要があるか。


いや、無いな。

黒髪と話す奴なんていないだろう。

公爵家の娘であることを加味しても、だ。

なら、私が今から気を配ればいいのは挨拶だけだな。

王太子の挨拶の次に私が挨拶するだろうから。


コンコンコン

「入れ」

「失礼致します」

入ってきたのはレアルタだった。

「何のようだ」

「公爵より、伝言です。明日からの半年間、公表会の準備に奔走する。今日は体を休めておけ、とのことです」

「わかった」



そこからはあっという間だった。

衣装の準備や化粧の仕方など、公表会に必要なものを全て叩き込まれた。

息を吐く間もないまま、公表会当日がやってきた。


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