第3話 平穏な日
明日から休みだね、なので学校のお話をしますまぁ私が悪い、お話をね、それはある時1限の理科の実験の時だった、 私の班は私以外に実験なんて出来るわけないでしょって人が集まっていたんですよ、それはもう大変で、皆さん水上置換方って知ってますか? ビーカーの中を水で満たし同じく水で満たされた 桶のなかに入れ、 必要な気体だけあつめる方法なんですよ、 その時一人で2人分ぐらい働いていて、 いつも線香使うんですよけどその時自分以外全員気体逃がしたり、 ワチャワチャしてたんですよ、 で気体無いと実験できないので自分が気体を貯めながら、線香くわえてたら怒られました…
ジリリリリ!!
私は今日もその音で目を覚ました。
私はこの音が嫌いだ。
学校へ行く合図だから。
「おはよう!瑠璃ちゃん!」
「あ、おはよう愛花ちゃん」
通学路にはいつもの愛花ちゃんの姿。
その隣には――
「ノアも居るよ〜」
「ノアちゃんが居るなんて珍しいね」
そう言うと、ノアちゃんは不思議そうに首を傾げた。
「ノアは6日から一緒に行き帰りしてたじゃん」
「そうだっけ?」
「そうだよ瑠璃ちゃん」
愛花ちゃんに笑われる。
……おかしい。
昨日わかったことを思い出そうとしても、 頭に霧がかかったみたいに思い出せない。
確か、みんなも学校の呪いに巻き込まれていて――。
「あ、あのさ愛花ちゃん」
私はノアちゃんに聞こえないよう、小声で愛花ちゃんを呼んだ。
「ん?何?」
「今日の出来事……覚えてる?」
「覚えてるよ」
愛花ちゃんの顔が少しだけ引きつる。
「ノアちゃんって、殺されたんだよね?」
「そうだけど……それなら私達も何回もやられたじゃん……」
その瞬間、空気が冷えた。
私達はそれ以上何も話さず、学校へ向かった。
「おはようございます皆さん」
声をかけられ振り返る。
そこには冷華ちゃんがいた。
「おはようれいかちゃん!」
愛花ちゃんの明るい声が、 重くなっていた空気を少しだけ温める。
キーンコーンカーンコーン。
「あ〜1限まじ疲れた〜。実験でケミカルライト使うとかまじないわ〜」
「そうだよね」
そんな他愛もない話をしながら、 私達は次の授業の準備をする。
キーンコーンカーンコーン。
「やった〜!次は給食だよ瑠璃ちゃん!」
「今日の給食なんだろうね?」
「今日の給食はカレーです」
「うわっ!?びっくりした〜!」
振り返ると、 そこには髪をかき上げる冷華ちゃんがいた。
「皆さん、手を合わせてください。いただきます」
いつものように、 給食の時間になると教室は騒がしくなる。
たまには静かにご飯を食べたい。
そんなことを考えているうちに、 放課後になっていた。
「愛花ちゃん、ノアちゃん、れいかちゃん。今日はどこ探索するの?」
「君が昨日も言っていたじゃないか。今日は図書館を探索すると。忘れてしまったのかい?」
「あぁ、そうだったね。ごめんごめん」
――ガシャン!!
その瞬間。
コツ、コツ、コツ。
聞きたくない音が廊下に響く。
「来るね、奴が」
ノアちゃんが静かに呟いた。
やっぱりこの時間は嫌いだ。
怖い。
それに――目の前で愛花ちゃんが殺される。
あの光景を思い出してしまう。
「皆は先行って。ノアが奴を誘導するから。安心して、ノア強いから」
そう言うノアちゃんの呼吸は少し乱れていた。
あのノアちゃんでも、 平気なわけじゃない。
「なら今日は私もついていきますよ、ノアさん」
「え?れいかちゃん?」
冷華ちゃんがそんな事を言うなんて思わなかった。
「いいの?れいかちゃん?」
「はい。いつもあなたばかりハズレくじを引いているので、今日は一緒にハズレを引きましょ」
ノアちゃんが少しだけ笑う。
「なら愛花ちゃん、瑠璃ちゃん。早く行って来て!」
「よろしくね!」
「よろしくお願いしますよ」
そう言われ、 私と愛花ちゃんは図書館へ向かった。
図書館は静かだった。
古い本の匂いが鼻につく。
遠くで時計の音だけが響いている。
……久しぶりに愛花ちゃんと二人きりだ。
胸が躍る。
――わけなんてない。
今はそんな余裕、どこにもなかった。
「とりあえず探索するか」
「わかった〜!」
「愛花ちゃん、何かあったらすぐ戻ってきてね」
「うん!」
愛花ちゃんは軽く手を振り、 本棚の奥の闇へ消えていった。




