第2話 なにこれ
二日目です作品作るの大変ですけど、小説書くのが楽しくなってきました。今日からゴールデンウィークが終わり学校が始まりましたね自分も学校が始まり疲れました、学生の皆さん一緒に頑張りましょう!
キーンコーンカーンコーン。
聞き慣れたはずのチャイムが、今日は妙に気持ち悪かった。
「瑠奈ちゃん、昨日は大変だったね〜」
「……え?」
顔を上げると、ノアちゃんが前の席からこちらを見ていた。
白い髪。
青い目。
昨日、死んだはずの女の子。
「だってさ〜、瑠奈ちゃん。みんなの前でお腹貫かれてたじゃん」
「……は?」
心臓が止まりそうになる。
「え、何の話?」
「昨日の話〜。瑠奈ちゃんこそどうしたの?」
昨日。
その言葉を聞いた瞬間、頭の奥がズキッと痛んだ。
赤い空。
暗い廊下。
四本腕の化け物。
窓ガラス。
血。
「……っ」
思い出そうとすると、記憶がぐちゃぐちゃに濁る。
「もしかして、ノアちゃんも“夜の学校”にいたの?」
「いたよ〜」
軽い声。
まるで普通の雑談みたいだった。
でも。
私だけじゃなかった。
「ノアちゃん」
「ん〜?」
「今日って……何日?」
「6月7日だけど?」
「……え?」
息が止まる。
「今日って、6月5日じゃないの?」
「何言ってるの〜? 2日前だよ?」
意味が分からない。
私は6月5日に、化け物に殺されたはずなのに。
なんで2日も経ってるの?
「あれ……?」
昨日の記憶が曖昧だ。
昨日、何してたっけ。
誰と話した?
何を見た?
「……愛花!」
振り返る。
愛花はジュースを飲みながらこちらを見ていた。
「ん〜? なに?」
「昨日って、何してたっけ?」
「昨日〜?」
愛花は少し考えてから、困ったように笑う。
「ごめん、思い出せないや」
「……え?」
「もしかして瑠奈ちゃんも? 私も昨日あんまり覚えてないんだよね〜」
背筋が冷える。
愛花まで――。
その瞬間。
ガシャン!!
教室の窓が激しく揺れた。
クラス中が静まり返る。
ノアちゃんだけが、ゆっくり窓の方を見る。
「……来るね、奴が」
コツ。
コツ、コツ。
廊下から音が聞こえる。
私は知っている。
この音を。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
女の声。
廊下の奥から聞こえてくる。
「瑠奈ちゃん!」
愛花が私の腕を掴む。
「逃げるよ!」
「ノアちゃんも!」
ノアちゃんは立ち上がり、静かに笑った。
「ノアは奴を迎え撃つね〜」
「え――」
コツ、コツ、コツ。
音が一気に近づく。
「来る! 逃げて!」
ノアちゃんが叫ぶ。
その瞬間、私達は教室を飛び出した。
――――――――
ハァ……ハァ……
苦しい。
息がうまく吸えない。
でも止まれない。
止まったら、死ぬ。
「……冷華ちゃん?」
廊下の先。
そこに、生徒会の冷華ちゃんが立っていた。
「瑠奈さん?」
冷華ちゃんが安心したように息を吐く。
「よかった! 家にいたら急にここへ飛ばされて……。ここもすごく薄暗かったんです」
――なんで?
今日は冷華ちゃん、学校を休んでいたはずなのに。
どうしてここにいるの?
コツ。
コツ、コツ。
また音がする。
「瑠奈ちゃん! 奴が来るよ!」
愛花が叫ぶ。
でも。
おかしい。
「……なんで?」
喉が震える。
「ノアちゃんが迎え撃ってたはずなのに」
ゾワッ。
背筋が冷える。
「……ノアちゃん?」
返事はない。
「こっちに来なさい!」
私達は冷華ちゃんに手を引かれながら、暗い廊下を走った。
――――――――
ハァ……ハァ……
「……ここ、どこ?」
「ここは図書館です」
辺りを見回す。
古い本棚。
薄暗い空気。
埃っぽい匂い。
愛花が少しだけ明るい声を出した。
「ここって図書館じゃん? この学校について書いてあるかもよ?」
「もしかして愛花ちゃんって天才?」
「えへへ〜」
張り詰めていた空気が少しだけ緩む。
でも、冷華ちゃんの表情は真剣だった。
「まずは、この学校について調べましょう」
そして、小さく続ける。
「……あと、夜の学校の中では怪我をしても、次の日には元に戻っているみたいです」
「え?」
「私、さっき腕を切ったんです。でも、もう治っていました」
そう言って冷華ちゃんは、自分の腕を見せる。
傷一つ、残っていない。
「……なにそれ」
意味が分からない。
この学校、おかしい。
「とりあえず、今は調べよう?」
愛花が無理に笑う。
「う、うん……」
その言葉を最後に。
明日まで、誰の声も聞こえなくなった。
その代わり――
コツ。
コツ、コツ。
ずっと。
廊下の奥から、その音だけが聞こえていた。
――――――――
キーンコーンカーンコーン。




