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曇天(どんてん)の

晩秋の川辺での鯉釣りを題材にした一首です。

季節の終わりと、心のどこかで感じていた変化が重なる瞬間を詠みました。


曇天どんてん

水面みなもらす

初霙はつみぞれ

こいわりと

げる竿先さおさき




【解説】

晩秋、鯉釣りの情景を詠んだ一首。

竿を出してひとり、思考に沈む。アタリは来ない。

寒さが増してきたと思った頃、今年初めての霙が静かに落ち始める。

雪国では、霙が降れば釣りの季節は終わりだ。

その気配を受け取りながら、

自分の恋もまた、静かに終わりへ向かっていることを悟る。

ふと頬を撫でた冷たい風が、季節の移ろいと心の変化を

そっと確かめていく、そんなふうにも感じられた。


霙が落ち始める気配は、釣りの季節の終わりを告げる合図でもあります。

その静けさの中で、自分の恋もまた同じように幕を閉じつつあることを、

ふと受け入れられた気がしました。

お読みいただき、ありがとうございました。


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