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上弦(じょうげん)の

夏の夜、蚊帳の内側だけに残る、

ゆるやかな灯りと体温の気配を詠んだ短歌です。


上弦(じょうげん)の

灯(あかり)も緩(ゆる)む

蚊帳(かや)の内(うち)

扇(あお)ぐ団扇(うちわ)は

背(せ)の汗(あせ)を抱(だ)き



【解説】

七日目の月は、

まだ満ちきらない柔らかな光を落とす。

外の世界では川面や庭先を照らすその灯りも、

蚊帳を通すと力を失い、内側にはほの暗い、

肌の温度が際立つ空気だけが残る。


そんな半ば閉じた世界で、

手にしていた団扇はいつの間にか

動きを止めていた。

ただ蚊帳の内側だけがゆっくりと体温を抱く。



======余白de川柳======

よこたふと 蚊帳はじゃらりと 冷たくて


読んでいただき、ありがとうございます。

蚊帳という小さな空間は何となく、外の世界とは少し離れた感じがしたものです。

今となっては、なかなか使う機会もないと思いますが。


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