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瀬(せ)と別(わか)れ

川を離れたあとの、ふっと落ちる静けさを詠んだ一首です。

耳に残るせせらぎが消えたとき、代わりに立ち上がる心の音。

夏の終わりのような気配を、そっと置いておきます。


瀬(せ)と別(わか)れ

しんと耳鳴(みみな)る

心音(しんおん)に

寂(じゃく)を知(し)らせる

蜩(ひぐらし)の声(こえ)



【解説】

夏の暑さに、涼を求めて川原で涼む。

遊んで、呑んで、片づけて、解散。

せせらぎの音に慣れた耳に、川を離れて

聞こえるのは静寂の鳴る音。

さっきまで一緒に遊んでいたあのひとが

ここにいたのなら、ひぐらしの鳴く声にも

寂しさを感じることはなかったのだろうか。



=====余白de川柳=====

冷えた腹 岩の熱当て 甲羅干し

年長の 子らに教わる 鰍突き

川遊び 流れの中に 怖さ知る


読んでくださり、ありがとうございました。

誰かと過ごした時間の名残りが、静寂の中で形を変える。

その揺れを短歌にしてみました。


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