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五十二回目「木曜日の謎」

 二千二十六年五月八日。金曜日。雨降りの夜。室温摂氏二十一度。静かに静かに雨が降る。

 木曜日の朝の謎について、記しておかねば。木曜日の朝に、何故、アロマキャンドルの香りが分からなかったのか。

 それは、家中に玉ねぎの腐食するにおいが広がっていたからです。

 木曜日の帰宅時、家の中の異臭に気付きました。朝の間、暫く換気扇を回し続けていたのに、しかもアロマキャンドルまで付けていたのに、家中に玉ねぎの甘い臭いがするのです。

 さすがにこれは異常だと実感しました。

 そして、原因を探しました。

 一番気になるのは、料理をした調理器具やコンロとシンクの周り。

 調理器具は洗って乾燥してあります。コンロに玉ねぎは落ちていません。それなら、問題はシンク?

 と、目星をつけ、シンクの排水口のラバー目隠しを避けてみると、其処には……ちっちゃな玉ねぎの切れ端達がプカプカ。

 どうやら、玉ねぎをみじん切りにした時に、破片が排水口に入ったらしく、其処でじっくりと腐敗が進んでいました。

 排水口から玉ねぎ片を取り出し、排水口自体も、薬剤で殺菌して、綺麗に洗いました。

 しかし、家に沁みついた玉ねぎの臭いは取れないだろうと察しをつけ、遂に今日、燻蒸を実行。

 出発前は、その準備。帰宅後は、その片付けのための掃除に追われていたのです。

 家に満ちていた玉ねぎの臭いは消えました。

 もう、料理をするのが怖くなってしまいました。特に生ごみの腐敗しやすい、これからの時期は、料理後、即ゴミ捨てに行ける状態でなければ、料理は出来ない。

 もう、おいどんは料理しようとか夢を見ない。カレーもレトルトで良い。

 疲れ果てた。何もかもが嫌になった。

 夜食でも食べよう。


 茹でただけのゴマドレ舞茸が旨い。何より、茹でて出汁つゆかけただけの、蒟蒻の食べ応え。胃袋が満たされ、気分が回復する。

 疲れているのにお腹が減っていると言うのは、とても悪い状態なんですね。自棄っぱちになりかけました。

 初夏だからと言って、何時でも体が温かいと思ってはいけない。

「寒い、お腹減った、詞にたい」の三大疫病神は、現代でも人間の隣にいるのです。

 人間はストレスが全くなくて脂肪するらしいけど、ストレスばっかりでも脂肪するので、「おいどんは何てダメな子なんや。何でもっとキリキリ動けんのや」って成ってしまわないようにしよう。

「あの人機嫌が悪いな。おいどん何かしたかな」って思わないようにしよう。

 みんな疲れている時はあるんや。

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