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『23:「山斬り」

「東の山を崩した竜がいる。やつは幾千幾億の財を持っている」

「その証拠にやつは宝石が散らば目られた鍵を常に背負っている」

「我らゴレムの民が生き残るには奴を倒して財を奪うしかない」

「運河を開き、物流を復活させるしかないのだ――!」


「我の身の丈を十重は超えるゴーレムか」

「貴様を倒し、貴様の持つ鍵を奪えば我らが生きれる――覚悟」

「くっくっくっ」

「何がおかしい?」


「いや、熟成された肉を前に出された気分なだけだ。そして、これは鍵というだけではない……」

「なんて巨大な剣……鞘だっていうのか!?」

「これは宝物庫へのつながる鍵を兼ねた鞘だ……我に勝ったのなら持っていくがいい」


ドラゴンが笑う。

「我に挑みかかる人間どもが持っていた武器に興味をもって幾星霜……、武器を模倣した甲斐があったというもの」

「まさか竜が剣を扱うとは……」

「剣術を模倣し、磨き上げたものの使う機会がなくてな。このように自分から挑みかかってくるのを待っていたのだ」


「だが、我らの叡智で作り上げたゴレムも負けてはいない……!」

「くくく、この山を登ってくるとき、やたら一面が滑らかであっただろう? あれは我が切り捨てた斜面だ……山斬りの一撃、果たして耐えられるか――」


 ――“勝負しようか”


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