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4話 ゴブリン族と魔王

本日もお読み頂きありがとうございます。


初ブックマーク頂きました!感涙です!

ありがとうございます!!

なんとかゴブリンたちの土下座と何卒合唱を止めさせ、代表らしい年老いたゴブリンから話を聞く事になった。


「…とりあえず、なんで私は土下座されなきゃなかったのかしら?」


こんな見た目幼女1人に対して、大勢の大人が一斉に土下座するなんて事それなりの理由がないと、そうそうやらないだろう。

というかそんなの見た事ない。

私は何故か濡れている地面を若干不思議に思いながらも、なんとか座れそうな場所はないかとキョロキョロしながら彼らに尋ねた。

すると私の探しものに気づいたらしい初めに接触したゴブリンが急に、自分の首に巻いていたスカーフを外し私の傍の他よりもやや乾いた地面にそれを敷いた。

そしてどうぞ、とジェスチャーで伝えてくる。


「え…っ、でもそれあなたのでしょ。汚れる…ってもう汚れちゃったけど……なら、ありがたく座らせてもらうね。」


やんわりとお断りをしようとしたが無念さを全面に押し出してくるので、お礼を言って好意に甘える事にした。

的確な場所を選んでくれた事や、スカーフを敷いてくれた事で冷たい思いをする事なく腰をおろすことが出来、転生してからようやく一息つけた気がする。

私が無事、不快感なく座れた事に彼はとても満足そう…を通り越して誇らしげだ。


触れない方が良さそうなので彼のことは見ないようにして、年老いたゴブリン、多分族長ゴブリンへ視線をやる。

一瞬族長ゴブリンは怯えるようにビクリと肩を震わせたが、何をこんな幼女に怯える必要があるのだろうか。

ここにいる20人程の大人が一丸となって襲いかかれば、私なんて即死物だろうに…多分。

あ、でもさっき思ったけど、だいぶ身体能力上がってるみたいだし、結構私1人でもどうにかしちゃえるのかも?

女神もそういうとこにはチート振らなくて良いって言ってたし。

それはともかく…


「それで?さっきのは一体どういう事だったのかな?」


ゴブリン接触1号くんに気をそらされていたが、今はこの状況について知りたい。

そして彼らが私に敵対するのでなければ、この世界の事も出来るだけ教えてもらえたら、自分が今生何をしたいのかを見つけて行く手段の一助となるはずだ。

時間だけはたくさんあるのだから、情報や手助けしてくれる存在が大切になるはず。


「は、はい。貴女様程のマナを持った御方がこの様な所においでなさいました故、我々が何か粗相をしてしまったのではないかと思い…」


そこまで言うと族長は黙り。


「……つまり。特に理由もわからず、とりあえず許しを乞うたと?」


私の言葉に族長をはじめとしたゴブリンたちはピシリと固まる。

そして再び始まる大合唱。


「お、お許しを!何卒!何卒っ!!」


「…………」


(何コレ。意味不明なんだけど。)


思った事をそのまま聞いたらまた謝られたのだが。

どうやら言い方を間違えたようだ。

前世でもよくやったが、私は言い方や伝え方が下手なようなのだ。


とりあえずまたなんとか宥め、やっとのことで話し合いを再開した。


「とりあえずね、もうさっきみたいなのはやめて!また話し出来るまで時間がかかるじゃない。時間はたくさんあるけど、無駄にしていいものじゃないでしょ?」


ちょっとイライラしてきちゃって口調が荒くなってしまったか。

みんながビクビクしている…って、なんかひ弱そうなゴブリンが泡吹いて倒れた!

それにギョッとしていると族長がガタガタと震え、顔を青くてし怯えながらも頭を下げて私に訴えてくる。


「もっ申し訳ありませぬ!貴女様の強大なお力は先程の顕現されました時に、よく、よぉくわかり申しております!我々に何か(とが)がある事も承知いたしましたっ!故に、どうか、どうかっ!そのお力をお抑え下さいますようお願い申し上げまするっ!!」


(む…?)


要するに、私の力が強いからそれを抑えて欲しい、と。


「……族長さん」


「はっはい!なんでございましょうか!」


やっぱり族長だったようだ。

土下座の姿勢のまま顔だけ上げて私を見上げる族長は涙目だった。


「…私は力?の抑え方を知らない……どうしよう?」


「………は?」


コテンと首を傾げる私の言葉に族長は口をパクパクとさせている。

私は申し訳なくて、立ち上がるとチョコチョコと族長の元へと近寄り、顔の前で手を合わせる。


「ごめんね、族長。私さっき生まれたばっかりで全然何にもしらないの。どうやって力抑えるの??」


ゴブリンたちは私に敵意がない様子なので、もうぶっちゃける事にした。

だってそうして教えて貰えないと、ドンドン私の力に耐えられないゴブリンたちが倒れいって、このままではみんな倒れてしまう。

それでは私も困るし、きっと彼らも困る。

族長は周りの様子と私を交互に見遣った後、私を見つめ、


「それは(まこと)にございますか…?」


「真も真!早く教えて欲しい。ほら、どんどんゴブリンさん?倒れてってるよ!」


族長の言葉にコクコクと頷き、彼の後ろのゴブリンたちを指差しながら訴える。

族長は後ろを振り返らず私をジッと見つめ、何か考えた後ひとつ、ため息をつく。


「…本当に、本当に。それは真、なのですね?」


私は無言で1つ頷くと、やや困った様子で眉を寄せ、仕方ないと言わんばかりの顔で深く頷く。


「…で、あればこの老骨めが、恐れながらご指南いたしましょう。」


族長は姿勢を正すと胡座(あぐら)をかいた姿勢で私に向き直る。

そして自身の臍辺りに手をやり、坐禅を組むような体勢となる。


「では、貴女様も同じようにお願い致します。深呼吸を繰り返し、心静かにして頂くとこの臍の周辺に何か暖かいようなものがありませんかな?」


族長に言われた通り坐禅を組み深呼吸を繰り返す。

何度か繰り返しているうちに、段々と臍辺りに何やらモワモワとした暖かいものがある事に気づく。

私の様子に気付いたらしい族長から声がかかる。


「その様子は感じとられたようでございますね。流石でございます。では、それ身体の隅々まで行き渡っているのがわかりますでしょうか?」


(それってつまり血液のようなものってこと…?)


そう思うと確かに、私の身体には血液のように流れ、循環している暖かいものが感じられる。

これがマナなのか。


「ほぅ…思ったよりもお早く気付かれたご様子。いやはや…それで生まれたばかりであるとは、言われても信じるのが難しゅうございますな。」


私と目が合うと感嘆のため息をもらすと、苦笑いを隠さずにそういう族長。


「では、今の貴女様ならマナが見えるはずです。今から少し、私めのマナを体から出します。それが見えれば…」


言うが早いか、族長の体全身からモヤモヤと淡い光のようなものが立ち上り始めた。

するとどうだろうか、自分の体から物凄い勢いで金色に近い光のモヤモヤが噴出するように出でいるではないか。


「そうです。それが貴女様のマナ。それは強者である者の(しるし)であると共に、我々のような弱者にとってはとてつもない脅威。強大な力は弱者にとって感じられるだけでも精神にダメージを負います。故に、それをゆっくりと自分の中に閉じ込めるようにイメージをして下さいませ。」


私が自分の周りのマナに気が付いた事を確信した族長は次の指示をくれた。

その通りに、体の外に出てしまったモヤモヤを自分の体に吸い戻すように、体に閉じ込めるようにイメージする。

すると少しずつモヤが私の体に吸い込まれ、少しするとモヤは完全に私の中へ消えた。

途端に族長をはじめとした、まだ意識のあるゴブリンたちが安堵の息をついた。

どうやら意図せず精神攻撃をしていたようだ。

本当に申し訳ない。

お読み頂きありがとうございました。


誤字、脱字等ありましたらご指摘ください。

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