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僕の会社の提携先の偉い人がクールジャパン過ぎて、ヤバイ。


「晃弘君!?大丈夫なの!?カテゴリーCのランクXが検出されたけど!?」


「大丈夫ですよ、香苗さん。ちょっと・・・教皇直属近衛騎士団と模擬戦をやっただけです」


「学校は!?」


「さぼりました。いろいろあったんです」


「・・・・わかりました。晃弘君を、信じます」


「ありがとうございます」


僕はスマフォを切った。


「・・・ご配慮、直属近衛騎士団を代表して感謝しています」


目の前のエリザベートさんは言った。


「・・・・・・・・・」


「いいんですよ。溜まってたモノも出してすっきりしたって感じです。男の子っていうのは、ああいうのも、たまには必要じゃないですか。むしろ、個人的には・・・ま。お気になさらずに。・・・た~~るにゃん」


僕は先ほどから、凄まじい憎しみを発しているた~~るにゃんを嗜めた。


「こちらは、僕の友人のた~~るにゃんです」


「はじめまして、私はエリザベートです」


「・・・・・・・・・・・・・た~~るです」


「なかなか奇妙なお召し物をしてらっしゃるのですね。まるで、ゴシックロリータ。いいですね」


「ありがとうございます」


「た~~るにゃんさん。これからも、宜しくお願いしますね」


「こちらこそ。た~~るにゃん、で結構です」


「分かりました」


僕らはサンマルコ広場を見渡せる最古のカフェ、カッフェ・フローリアンでお茶をしていた。きっと宝探しで疲れた時は、ここのカフェオレはとても美味しく感じれると思う。


「ここがカフェ・ラテの発祥の地としてされてるお店なんですよ」


音楽が鳴り響いている、ネトゲの街並みのような風景。ちょっと感動した。


「へぇ・・・なるほどー・・・・」


それから、徒歩で、様々な場所を案内してくれた。007のカジノのロケ地、三銃士のホテル、サンタルチア駅といった名所から不幸の石、鐘楼、姫屋本店、姫屋支店、カ・ドーロといった観光場所だ。


少し顔色を変えて、シリアスな顔をしてエリザベートさんは言った。


「ところで・・・先ほどは大変失礼致しました」


「いいんですよ。すんだことですし」


「いえ。このような事態は由々しき事です。ペナルティは、有ってしかるべきです」


「全く以って、その通りだと思います」


た~~るにゃんは、かなりキツめの声で言った。


「彼の首を差し出して欲しいくらいですね」


「それで済むのでしたら、問題はありません。・・・ミスター・キングクリムゾン」


「・・・・・・・え。あ、はい」


あ・・・そうだった。そういえば、そうなんだけど、ミスターキングクリムゾンなんて言われて、ちょっと反応に戸惑ってしまった。っていうか呼ばれてるのさえ、気付かなかった。


「何か・・・・差し出しますよ。教皇の首以外は」


「・・・・え」


「何でも結構です。先ほどの彼の首でも、私の首でも。そうですね。ブランクカードもございます。何でも差し出しますよ。私の純潔でさえ。私が逆の立場で、キングクリムゾンほどの力を持っていたら、当然、彼は殺して、この事を利用して、攻め込みますからね」


・・・・話が物騒な方向に行ってる。・・・・確かに、由々しき事態だと思う。


「ほう・・・そうですか。ご主人様、何でも譲ってくれるそうですが、いかが致しましょうか?」


「え・・い」


「そうですね。一番の価値あるモノは、やはりブランクカードでしょうね。エリザベート様の魂さえも交渉のテーブル内でしょうか?」


「ええ」


エリザベートの顔が少し曇った。わずかに。そう見えた。『マジシャン』の魔法カードから流れ込んでいる。焦燥感が。


「ご主人様、どうされますか?直属騎士団の団長の魂さえ有れば、それは、一個のブランクカードすらも価値の有るモノだと思いますが」


いや、いらない・・・・。ブランクカードも。僕の欲しいモノは、他人が与えてくれるモノじゃないんだ。


「・・・・・・」


しかし、いいですよ!別に!とか、問題無いです!なんて言葉は、彼女への侮蔑にさえ繋がるだろうと思う。


「・・・・この件は、貸しで。いつか返してくだされば、いいですよ」


「・・・・そうですか。それは、なかなか、良いカードですね」


「そうですね。ご主人様がそこまで仰られるなら、この件は、貸し!っでお願い致します」


「そうですか。それでは・・・親愛の情を、握手です」


差し出された右手を、僕は握り、ぎゅっと力を込める。傷だらけの手だ。タコだろうか、ごつごつしている。・・・・この人。魔法カードを入手する以前のモノだ。・・・やはり、騎士の、それだ。


「そろそろ時間なので・・・今日はありがとうございました」


「いえいえ」


「それでは、土曜日に、また落ち合いましょう」


最後に名刺交換をして、別れた。


「彼女の着メロ、スマフォのアクセサリー、髪型、おかしい観光案内。とんだアニオタでしたね」


た~~るにゃんは、事無げに言う。


「そうだね。途中からまさかと思ったけど、あの人、ゼルダの伝説の、リンクのコスプレやってたんだね・・・」

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