僕の職場の人々のキャラが濃すぎて、ヤバイ。
にゃんにゃんにゃんやんにゃ~~~♪
ピッ!
「もしもし」
「・・・・・・・・・」
「もしもし?」
「・・・・・・・・・・」
「あの、イタズラならやめてください!」
「・・・・・・・・・・・」
「もしもし?」
「ハァ~~~ハァ~~~ハァ~~~~」
「・・・・・栞さん」
「・・・・・・・にゃーーんちゃって!!おもしろっかった!?おもしろかったでしょ!?」
「あのですねー。そういうのやめてください。今度やったら、着信拒否にしますからね」
「えーー!!やだ!やだよぅ!冗談だってヴぁ!」
「何の用ですか?」
「お・・・おな」
「お腹が痛いから家まで来てくれなんて言わないですよね?そもそも魔法カード所持者は、プリズムがかかってるんですから、病気や怪我にはなりませんよ?」
「・・・・エヘヘ!」
「・・・・今ならちょっとだけ時間もありますから、少し話しますか?」
「ううん。大丈夫。実はね。香苗さんに、アッキーを特事に連れて来るように電話連絡してくれって言われたから、かけちゃったんだよぅ!」
「もうちょっと電話の序盤にその台詞を言って欲しかったです」
「だって、電話でお話するのって、なんだか素敵な事じゃない?」
「同意しますけど・・・今から行きますね」
「待ってるよー!」
・・・・。
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
チーン
「あっ。最上さん。おはようございます」
「晃弘君。こんにちは。今日はどうですか?」
「バッチリですよ。エレベーターもボタンも押す前に開いてくれましたし」
「それは良い事ですね」
「最上さんはどうですか?」
「私も、上々ですよ。・・・そういえば、晃弘君って、『ウィザード』の魔法カードで人の心が読めるんでしたよね?」
「いえ・・・意識しない限りは人の思考が流れ込んでくるという事は無いんですよ。ただ、強すぎる、限度を過ぎた感情の場合は、流れ込んできますけど」
「そうなんですか・・・・大変ですね。・・・ヒーローは」
「ヒーローなんかじゃないですよ。僕より立派な人はたくさんいますから」
チーン
「着きましたね。ッキャ」
最上さんはつまづいて、クリアファイルに入れていたプリントを盛大にばらまかれた。
「・・・・!」
膝をついて、プリントをファイルに戻す最上さんは、パンツ丸出しだった。しかも、クマさんのパンツだ。・・・・・。
「て、手伝いますよ」
「ありがとう、晃弘君。私って、ちょっとドジな部分があるんですよね」
今度は体の向きを真逆にして、プリントを拾っていく。クマさんのパンツが、むっちりと肌に食い込んでいるのがまた見えた。脂肪というよりも、成熟した大人の女性の肉体、という感じだ。
「ど、どうぞ・・・・」
今年、特事に配属されたばかりのオペレーターである最上やよいさんは、いつも電話で、僕に必要な情報を与えてくれる。
『カテゴリーB、ランクCのシール反応が検出されました!』
そんな事を現場の僕に叫んで教えてくれる新人の最上さんは27歳だ。僕より十年前に生まれている、大人の女性だ。
「ありがとう、晃弘君。・・わ・わ・わっわわ!」
膝をついて、僕からプリントを受け取ると、バランスを崩したように、僕に倒れ込む。・・・凄く良い匂いがする。弾力のあるおっぱいが僕の感触を刺激した。
「ご、ごめんなさい・・。もっとしっかりしないと!ですね。よっこいしょっと」
人の事は言えないけど、多分この人は、天然だと思う。僕も天然だと人から言われるから、他の人を天然だと評する事はアレだと思うけど。
「おっと、朝から、ラッキースケベかい?少年」
背の高い、休日にも関わらずピリっとしたスーツを着こなし、胸ポケットにハンカチをちょこんと出しているのは、沢木孝之助さんだ。
「そんなんじゃないですよ、沢木さん。おはようございます」
「こんにちは、沢木さん」
「おはよう。さぁ。今日も元気に休日出勤を楽しもうじゃないか」
長身痩躯のイケメンで、完全無欠の天才児だったそうだが、ネットゲームにのめり込み過ぎて、厚生省の内定を蹴ったという男だ。酒より、ネトゲ。女より、ネトゲ。毎日八時間労働、休日出勤は月二日。この条件で、社長である祖父が、ヘッドハンティングしたそうだ。
知り合ったのは、ネトゲでだそうだ。・・・・大丈夫なのか!?
「ところで、少年。ネットゲームはやってるかい?」
「やってます」
「そうか・・・結構ハマってるかい?」
「結構ハマってます」
「そうか・・・今度、一緒に、お茶。どうだい?」
なんで!?そんな突っ込みが心に生じる。
「え・・ええ。そうですね」
「ダメですよ~沢木さん。晃弘君は忙しいんだから。遊びはほどほどです!」
「ネトゲは遊びじゃないんだよ!」
同意するけど、ネトゲで人生狂う一歩手前までいった貴方が言うのか。
「ハイハイ!五分前よ。みんな、部屋に入って」
優崎香苗さんだ。前回の魔法使いの不祥事があった一件で、室長の席に埋まった人だ。
「ミス・優崎。俺のギルドに入るって話。考えてくれたかい?」
「ふぁっく!」
一言呟いて、沢木さんの声を無視する。そして、ドアを開け、室内に入っていく。
「冷たい社風だなぁ~~」
「お仕事の時間ですよ、沢木さん」
「わかってるって。イッツゥオ~~ライッ!」
やはりというか、結構、特事のみんな、キャラが立っているのだ。
・・・・濃す・・・いや、これぐらいが、楽しくていいかな。最近は、そうも思えてきた。




