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ゾクゾク・僕の義妹が本気で貞操を奪いにきて、ヤバイ。

「この服なんて、良いんじゃないですか?」


ちょっとお洒落な洋服が売られている小さなお店へと、僕達は入っている。


「この青なんて、きっと兄さんは似合いますよ」


そんな事を言われると、ちょっと試着をしたくなってくる。僕は褒められる事に弱いのだ。


「そうかな?ちょっとだけ着てみるよ」


そうやって、僕は一着のベストとネクタイを買ってもらった。支払いは絶対に払うのだと言われ、僕はしぶしぶ折れたのだ。


「大丈夫です。お爺ちゃんから毎月お小遣いをもらってますから」


「そうなんだ」


ちなみに、僕はもらっていない。一体いくらもらってるのか、ちょっとだけきになる。


「次は遊園地に行きましょうか」


そんな事を言われる。


「分かったよ。夕食まで遊ぼうか」


「わかりました。そういうつもりで予定を組んでいるので、大丈夫です」


一体何を予定に組まれているのか、気になるけど、僕らはそれでも並んで歩く。


バッフェルクイット内では、運賃無料のバスが走っている。僕らはキリンさんが運転するキリン号に乗り込み、いざ、シーファニーランドへと向かう。


「バスで見渡す風景だと、ちょっと違いますね」


遠くの風車や、花畑の展覧会、上下にも曲がりくねったメルヘンチックな雑貨店の集まり、それらを見渡す。確かに、新鮮だ。


「うんうん」


そしてバスはシーファニーランドへと向かう。


小高い丘の先には、シーファニーランドのシンボル、ジョニー君の大きな銅像が建てられている。大きいゲートを抜け、クマのきぐるみを着たクルーに、入場チケットを渡す。


「兄さん。早速ですけど、まずは、あそこに行きましょう!」


早速ウサギが売っているチョコバニラチップを買って、ぺろぺろ舐めながら興奮気味に言う。アイスを舌でぺろぺろしている光景を見た。さっきまで、その舌が・・・なんて事をちょっとでも考えてしまった、自分を怒りたい。


「ああ。行こう。えっと・・・・・お化け屋敷?かな」


「そうです!結構怖いらしいんですよ!テレビでいってました!」


言われるまま、10分並んで、僕達はおどろおどろしい、西洋風のホラーマンションのような作りの建物に入っていく。


あちこちからスモークがたかれている、いかにも幽霊がでますよーという内部へと、足を踏み入れる。


「きゃ」


急に噴出すスモークに、短い悲鳴をあげて、佐織は僕に抱きついてくる。


「だ・・大丈夫だよ」


左手を僕の腹部に回された。・・・・・・・・・。


「こ、怖いです・・・」


「大丈夫だよ。・・・・あんまり怖いなら、そのまま顔を伏せたままでいいからさ」


「だ、だいじょうぶです・・・」


そう言って、体勢を持ち直し、僕の隣に立つ。佐織の左手は、僕の右手と繋がっている。少し小さな手が、汗ばんでいるのを感じる。ひょっとしたら、僕かもしれないけど。


「・・・よくよく見たら、作り物ですね・・」


さっきまでの怖さが消えたのか、ずんずんと奥へと入っていく。気が付けば、もう出口だ。


「出口です。結構楽しかったですね!」


「う・・・うん」


多分、僕一人だけなら、引き返していただろうというのは、内緒だ。心臓が結構鳴っている。汗も・・・・。


「次は観覧車に行きましょうか!」


そんな元気な声をだされ、ぶんぶんと、僕の右手を揺らす。手はいまだに繋がったままだった。僕達は家族だ。何も問題はない。けど、どうしてだろう。マズイ事をしているような、許されないような事をしているような、そんな気分が心のどこかにあった。


「へー。バッフェルクイットって、上から見ても、おもしろいです」


そんな事を言ってる間にも、観覧車は動き続ける。


「・・・・・」


手の力が強くなった。ここでも、僕らは手を離さなかったのだ。


「・・・・・」


急に抱きつかれた。右手は僕の肩からまわって、ぴったりと。


「・・・・兄さんも、ちゃんとしてください・・・・この時間だけでいいですから」


まただ。初めて、佐織からその台詞を言われた時も、それからずっとその台詞を言われても、僕は結局できなかった。また・・・・否。違う。今回は。


「・・・・うん」


ハグだ。親愛の情を示す、太古からある、ボディランゲージ。


「・・・・・・!」


観覧車が、丁度真上に来たとき、僕はそっと、ソフトに佐織は突き放した。


「・・・・ごめん」


僕は、左手に握られている手も、離した。


「・・・・いいですよ。今日は楽しかったですから。・・・・夕陽が、綺麗ですね」


太平洋の水平線に沈む夕陽が綺麗だった。


それからは車を呼んで、直帰した。


佐織とハグをした時、前よりも胸が成長していたのを感じてしまった。もう、兄と妹では、いられないのだと感じた。問題は僕にあるのかもしれない。やはり、どうしても、佐織をただの家族である妹以上に、一人の女性として見てしまったのだ。



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