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4.千慮の一失

話の長さが、統一性なくてすみません。



―――二時間後。俺は早々に仕事を片付け、足早に家へ向かった。


きっと儚は機嫌が悪くなっているだろう。

なにか、お詫びのためにも買って帰ろうかと思ったが、俺としても早く儚に逢いたい。今日のところは家路を急ぐことにした。




家に着いた俺は、すぐさま扉を開け叫んだ。


「ただいま儚!

 なっ?やっぱり、早かっただろう?」


リビングに行くが、彼女の姿は無かった。

あぁ、きっと拗ねて寝室かどこかにいるんだと、返答はないまま足を進める。ここまで、俺との時間を大切にしてくれている儚を愛しく感じていた。


「はかなぁ?ごめんってば。機嫌なおして出てきてよ」


寝室。トイレ、風呂場…。

めぼしいところを探してみても、探している姿は見つけられない。


家中探しまくって、俺は徐々に不安になってきていた。儚がいない…。どうしてだ。そんなに仕事に行ったことが許せなかったのか?

たった二時間かそこら、子どもでも待てる時間がなぜ儚に待てない事がある。不安を通り越して怒りを覚えた俺は、ゆっくりと座りコーヒーを飲んで落ち着くことにした。


苛立つごとにコーヒーを飲むため、だいぶ胃が荒れてきている。

最近は仕事が忙しく、カフェインを過剰摂取している自覚もあった。普段だったら、儚が気を聞かせてミルクを入れたり、軽くつまめる物を用意してくれたりするのだが、肝心の彼女の行方が分からない。


―――これじゃあ、まるで俺のほうが子供だな。


母親が見つからないというように部屋という部屋を探し、ドアというドアをすべて開け放ってしまった。儚が倒れてからは、少し出掛けるだけでも心配する俺に気を遣い、必ず連絡をしてくれていたのでこんな事は初めてだった。




そもそもどうして儚はあんなにも、俺が仕事に行くのを嫌がっていたのだろうか。別段、普段と変わったところがあったようには、思えなかったのだが…。


いつも儚は俺が仕事に行ったあとは一人のはずだ。

だが、それを今更嫌がるとは考えがたい。どうして今日・・なのだろう?


昨日の時点では、休暇という事でむしろ機嫌がいいくらいだった。そして朝起きてからも、心当たりと言えるものが思いつかない。…にも関わらず俺が家を出る前の儚は、まるで何かたまっていたものが流れ出したように感情を爆発させていた。

そう、それは無理矢理せきとめられた水が流れ出すような…。



俺の中で、一つの疑問が浮かんだ。


無理矢理・・・・せき止められていた?

儚は俺の仕事を理解していたのではなく、無理に感情を押し止めていたのか?



「いや、そんな訳がないと」いう思いが始めに浮かんできたが、ではなぜ突然儚が黙って家を出、帰ってこないのかという考えが邪魔をする。そもそも…そんな訳がないなどと、どうして俺は今まで疑うこと無く信じることが出来たのだろう。


疑問が浮かびだすときりがない…。鍵を持って、俺は走り出していた。






儚――――――。はかな、儚、儚。


お前はどこにいるんだ?いつ家を出て…。いや、いつから居なくなっていたんだ?儚、逢いたい。





最後の部分の解説をいたしますと、かつきは、ようやく儚の心の叫びとシグナルを見逃していたという事に気付いたのです。

本文中に説明できたらいいのですが、稚拙な文ですみません。


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