↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲームの世界に転移したOLが、陰ながら悪役令嬢を救う話  作者: 楊楊
第一章 プロローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/24

4 潜入

 もちろん私はシャイターン学園の本校舎に潜入することにした。

 その為にまず、「忍者」スキルの確認を行った。試行錯誤しながらスキルを確認していく。


 これはかなり使い勝手がいいぞ。まるで本校舎に潜入するために作られたジョブに思える。

 現時点で私が使えるスキルは4つ。


「隠密」・・・気配を消して、周囲に気づかれにくくなる。(斥候系コモンスキル)

「潜伏」・・・色んな場所に隠れやすくなり、見つかりにくくなる。(斥候系コモンスキル)

「鍵開け」・・・宝箱や鍵の掛かった扉をこじ開けられる。(盗賊スキル)

「不意打ち」・・・相手に気づかれないように不意打ちができる。(暗殺者スキル)


 まだ忍者スキルは使えないようだけど、それでも本校舎に潜入して主人公たちを観察するだけなら十分なスキルが揃っている。


「運が良いのか悪いのか分からないけど、とりあえずは楽しまないとね」


 私は意気揚々と本校舎に向かったのだった。



 ★★★


 本校舎に着いた時には、午後の授業が始まっていた。学生は授業を受けているので、校舎はかなり静かだ。

 となると、私が行くべきはもちろん主人公や攻略対象たちが集うAクラスだ。授業のちょっとした合間にもイベントが起こったりするからね。


 私は「隠密」のスキルを発動させ、Aクラスに向かった。

 しかしAクラスには人っ子一人いなかった。


 なぜ?


 私は教室の壁に張り出されていた時間割を確認した。


 なるほど・・・今は剣術の授業で、生徒は訓練場にいるのか・・・

 これは流石に予想外だった。だったら訓練場に移動しよう。「隠密」のスキルはかなり強力で、廊下で教員とすれ違っても、全く気づかれない。これなら間近で主人公たちを観察しても多分気づかれないだろう。


 私が教室を出て、訓練場に向かっていたところで、一人の男子生徒とすれ違った。


 あれ?あの生徒も「隠密」のスキルを使っている?


 私はその生徒に気づいても、向こうは私に気づいていない。私の「隠密」のスキルのほうが、その生徒のよりも性能が高いのだろう。これはジョブの特性なのかもしれないわね。何たって上級職の「忍者」だからね。


 私は気になって、その生徒の後をつけた。するとその生徒は無人のAクラスに入っていった。


 泥棒?


 そう思ったけど、今の状態で拘束しても言い逃れされてしまう。

 相手はこの学校の生徒だしね。何か決定的な証拠が出るまでは様子を見よう。

 私は念のため、「潜伏」のスキルを発動させた。


 しばらく様子見をしていたところ、その生徒は一人の生徒の席から教科書やノートを取り出し、ゴミ箱に投げ入れた。

 私はその席を確認する。そこは主人公マリアの席だった。


 ゲームでも主人公マリアの教科書や持ち物が隠される事件が多発していた。ゲーム内の噂では、悪役令嬢のカトレアが裏で糸を引いていると言われていた。ただ、私の考察は違っていた。掲示板に「カトレアは何者かの陰謀に巻き込まれたのではないか?」と書き込み、製作者さんからも「そうかもしれませんね」との返信メッセージが届いたことがある。


 となるとアイツがその黒幕の一味かもしれない。

 とりあえず、拘束して尋問しよう。


 私はその生徒の背後に回り込み、「暗殺者」のスキル「不意打ち」を喰らわせた。

 私に攻撃力はほとんどないけど、護身用のスタンガンぽい魔道具が特別クラスに置いてあったので、それを勝手に持って来ていた。こんなところで役に立つとは思わなかったけどね。

 因みにこのスタンガンっぽい魔道具は同じクラスのドワーフの少女ヘルローダが作製したものだ。実は特別クラスは彼女の物置にもなっているようだった。


 話は逸れたけど、不意打ちは上手くいった。その生徒は気絶した。

 とりあえず拘束して、所持品検査をしよう。


 そう思ったところ、驚きの光景を目にする。

 その生徒は「変装」のスキルを使っていたようで、みるみる姿が変わっていく。私は慌てて声を掛けた。


「アベル王子!!」

「うううう・・・あれ?留学生じゃないか・・・なぜここに?」

「それはこっちのセリフです」


 とりあえず、私から事情を説明した。

 もちろん本当のことは言わない。


「・・・つまり、私は故郷に帰りたくて、その方法を調べるために図書館に向かっていたんです。その途中で不審な学生を見つけ、泥棒かと思って後をつけ・・・今に至っています」

「なるほどな・・・俺がこんなことをしているのはやむにやまれぬ事情があるんだ。一言で言うとカトレアのためだ」

「カトレア様のため?もしかして、カトレア様に指示されたのですか?」

「違う。カトレアはそんな卑劣なことはしない。これは俺の独断だ。王子の名に懸けて誓ってもいい」


 言っていることは立派だけど、やっていることは陰湿な嫌がらせだ。


「分かりました。とりあえず、こんなことをした事情を話してください。話してくれないようでしたら、ベファーナ様に報告します」

「それは絶対にやめてくれ。正直に話すから」


 この後、アベル王子から事情聴いたのだけど、私は驚愕することになる。

気が向きましたら、ブックマークと高評価をお願い致します!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。