ダンジョン
「よーし、やっとついた…」
前も言ったがこの街はかなり広いので、ダンジョンに行くまでに1時間くらいもかかった。(所々店で休む時間はあったが)
「いよいよ、初ダンジョンですね、下層なので落ち着いてクリアしましょう」
やっぱり、彼女は強い。言動が、只者ではない。
とりあえず相槌は打っておく。
「そうだな、気を引き締めていこう」
早速、ダンジョンロビーに向かった。
ダンジョンロビーには、受付嬢が2名いた。
まあ、一応冒険者登録もしているし、何より、グリンがいるから大丈夫だろう
すると、受付嬢の一人がこう答えた。
「グリンさん、隣にいるのはもしかして…」
「はい、思っている通りだと思います」
やはり俺はかなりの有名人らしい。どうして有名なのかはわからないが。
「グリンさんがいらっしゃるので冒険者カードは提示無しで大丈夫ですよ」
さすがはこの国の最高峰。
まずは1階から…と言いたいところだが、グリンがどうしてもというので、15階になった。
今回グリンは同行するだけで、実質俺一人の戦いになっている。
しかも、15階にはボスもいるのに。
「じゃあ、いこうか」
「はい」
相変わらず彼女は威勢がいい、いや、良すぎるくらいだ。
とりあえず、ダンジョン15階を目指して、階段を登って行った。
「疲れた…」
ダンジョンの15階を侮っていたが、相当な疲労が溜まっている。
しかし、とりあえず15階に着くことができた。
グリンはテレポートで出口で待っているらしい。
テレポートが使えるなら、俺も使ってくれれば良かったのに。
早速、ダンジョンへ出発する。
そこには、まるで山のような情景が広がっていた。
俺の中でダンジョンとは、ちょっとした迷路みたいなものだと思っていて、どちらかといえばバックルームみたいなものだと思っていたが、全然違った。
そんなダンジョン内の情景を見ていると、前森であった狼の大群がきた。
ここでスキルを使ってみる。
発動方法は、たとえばオービスならば、発生しなくても発動するらしい。
そのため、この場合、“何もやらない“が正解。
すると、“バリーン“再び前のような音が鳴った。
やっぱり。
当然、狼達はやられている。
しかし、アムロルさんによれば、“オービス“は攻撃スキルではないらしい。
つまり、後の三つのどれかは、発生しないで発動する、ということ。
あとは簡単だった。歩いているだけで、勝手に俺を襲って死んでいく魔物達。
そして着々とレベルを上げながら、とうとうボス戦となった。
ボス戦ではオービスは使用できるのだろうか?
とりあえずやってみよう
そう思い、ボス戦の扉を開けた。
この層のボスは魔獣ドラゴニア
炎撃系の中ボスだ。
まずは、何もしない。
さて、果たしてどうだろうか。
………少しは痛い。流石にボスだからか。
しかし、ドラゴンの方は俺よりも4倍くらい喰らっている。
やはり、カウンター系のスキルがあるのだろう
さて、発声スキルも使ってみるか。
「ロックス」
まばゆい光と共に、ドラゴンは、どんどん衰弱していく。
さすが状態異常スキル。
ドラゴンはその場に倒れ、鍵となった。
15階クリアである。
俺が鍵を使って外に出ると、そこにはこの戦いを全て見ていたグリンがいた。
「正直すごすぎて言葉も出ませんでした。まず何もしなくても敵が倒れていきますし、あのボスのドラゴンも弱いわけではないんですよ。なのに何もしなくても勝手に衰弱していましたし、さらに“ロックス“という光の技。
これも状態異常スキルらしく相当強い。全部含めて、さすが転生勇者。という感じでしたね。」
これはいいととっていいんだよな。
「俺は近々30階にいきたい。その時についてきてくれるか」
「はい、もちろんです」
ということで、グリンのテレポートを使って30階の入り口に行った。
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