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残念、欲情しちったぜ

終焉の森の近辺。そこにその村はあった。人口は100にも満たない小さな村。それでも村人は、生き生きとした表情で毎日を暮らしていた。


「ここはグラフィグ村。魔封石で村を覆っているから、魔物が侵入する心配はほとんどない。安心して休め」


リリナが指差した先は、村で一際目立つ建物だった。そこは教会のようで、旅人が寝泊まりする分には無料なのだそうだ。


僕はそれならと、遠慮しがちに教会の扉を開けた。そしてそこにいた人物に、目を奪われた。


修道女なのだろうか。一心に祈りを捧げていた。


肩あたりまで伸ばされた、白銀の髪。髪で隠れた、時々見える雪色のうなじ。


後ろ姿でも分かる。この娘は、もの凄く可愛いと。


「あ、あの……すみません」


無意識のうちに唾を呑み、心臓の鼓動がはやくなっていた。それを必死に抑え込んで、僕は声をかけた。


あわよくば、親密な関係となり男女の仲に。そんな邪心が混ざるが、頑張る。


「今晩、ここに泊めていただきたいのですが……?」


そうして振り返ったその少女は、予想を軽く上回る美少女だった。

この世のものとは思えないほどに透き通った、蒼色の瞳。それはまるで宝石を連想させるもので、見るだけで頭がクラクラするほどに綺麗だった。

左右対称に整った、完璧な顔の造形。


それはアニメから飛び出たと言われても、一瞬の間もなく頷いてしまうほどに美しかった。


「ああ、女神はここにいた……」


ついそのようなことを呟いてしまえば、目の前の少女は可愛らしく首を傾げて不思議そうにしていた。


「ここに泊まりたい、とおっしゃいましたか?」


これまた綺麗な声。リリナの声も綺麗だったが、これはそれに比肩しうる美声だった。


「は、はい。実はここに来るのは初めてでして、この子から教会に泊まるのなら無料だと聞きましたもので」


少し言葉を濁したものの、嘘は言っていない。異世界に来るのは初めてなのだから。


「はい、確かに宿泊は無料です。しかし盗難にあった場合などは、一切の責任はとれませんが……よろしいですか?」


その言葉に、小さく頷いた。無一文の僕から取れるものがあるわけでもなく、失うものはないのだから。

強いて言うなら、僕の童貞を盗難してもらいたいところなのだが。それは高望みというものだろう。


「はい。それではあちらにて、少々お待ちください。準備ができましたら、お呼びします」


少女が指す方向は、少し開けた場所だった。

そこには一組の布団が敷かれているのだが、誰かが宿泊しているのだろうか。


「はやくそこを退け。妾は寝たいのだ」


「あ、はい」


ついその声に反応して道を譲れば、リリナは一直線に布団に向かった。

しばらくすると布団の中から規則正しく寝息が聞こえてきた。


「……1つ屋根の下、美少女が寝ている。失礼ながら童貞、参ります!」


僕は見事なル◯ンダイブを披露して、リリナの寝る布団に向かった。

リリナはまだ幼い少女がだとか、ここは神聖なる教会だとか、公開プレイは趣味ではないとか。そんな考えはなかった。

ただそそり立つ息子で、リリナのことを貫きたい。その一心だった。


「……うるさいぞ」


しかし僕の体は、リリナの寝返り1つで吹き飛ばされることとなった。勢いに乗った体は、教会の壁にぶつかって止まる。ことなく突き破って、村の広場まで飛ばされるのだった。


素っ裸で。


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