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Chopin 2012  作者: 中仙堂
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「フレデリック居るの。」

雨の日曜日午後、

アパートの天窓をぽとりぽとりと打つ音がする。

机に伏して物思いに耽るフレデリック。

誰かがドアを叩いて居る。

「フレデリック居るの。」

「ポパイなら留守だよ。」

そっとドアを開けると、思った通りオリーブだった。

「ふふふ。相変わらずね。」

「良く来たね。」

「最近元気無いわね。」

「そうなんだ。」

彼女は部屋の片隅のピアノを見ると

「私の為に弾いて…」

「判った。」

フレデリックは余り気が進まなかったが、

鍵盤の前に座った。

「何を弾こう。」

「ラ・カンパネーラが聴きたい。」

http://www.youtube.com/watch?v=xNzzF0M5hB0


「何て贅沢な女の子なんだろう。」

「フレデリック・ショパンにラ・カンパネーラをおねだりしてさ。」

「はっはっは。」

「はっはっは。」

突然情熱的なメロディーが奏でられ始めた。

街中に鳴り響く鐘の音。

谷間にこだまする鐘の音。

弾いている内にフレデリックの魂は、

鐘の音と共に空高く駆け巡った。


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