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食べて、歩いて、集めて〜私の週末ひとり旅〜  作者: とま坊


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【第4話】高山の朝は格別です!―岐阜編―

京山桜、二十歳。愛知県内の大学に通う、ごく普通の大学生。


少し控えめな性格だけど、旅行と美味しいものが大好き。


休日になると、リュックを背負って気ままな一人旅に出かけている。


旅の楽しみは、知らない街を歩くこと、その土地ならではの美味しいものを食べること。そして、全国各地で配布されている「ぴよぴよカード」を集めること。


訪れたことのない街、初めて出会う景色、思わず笑顔になるご当地グルメ。


時には予定を変更して寄り道したり、思いがけない発見をしたり…


これは、京山桜が全国各地を巡りながら、美味しいものと素敵な思い出、そしてぴよぴよカードを集めていく、のんびり気ままな週末ひとり旅の物語である…

――翌朝……


カーテンの隙間から差し込む朝日で、

桜は目を覚ました。


「ん…?朝かぁ…」


ベッドから起き上がり枕元に置いていたスマホを手に取る。


――午前七時過ぎ…


昨日は高山ラーメンに美しい景観、

そして夕食には飛騨牛…

思い返すだけでも充実した一日だった。


「よし、今日も楽しもうっと!」


桜は洗面台で顔を洗い身支度を始めた。

着替えを済ませると荷物をまとめる。

昨日買ったお土産とカードが入っているファイルも忘れずにリュックへしまった。


チェックアウトを済ませてホテルを出ると、都会ではなかなか感じられないような

ひんやりとした澄んだ空気が心地良い…


昼間は観光客で賑わう高山の街も、

朝はどこか落ち着いた雰囲気がある。


「朝の空気もおいしいなぁ…」


桜は周囲の景色を眺めながら歩き始めた。

最初の目的地は宮川沿いで開かれている

宮川朝市だ。


少し歩くと宮川沿いに並ぶお店が見えてきた。

野菜や果物、漬物、手作りの工芸品など、

様々な物が並んでいる。


「いっぱいあるなぁ。

 なんか良いのあったら買おっと…」


桜は興味深そうに店先を覗き込んだ。

地元で採れた野菜や、飛騨地方ならではの特産品。

普段の買い物ではあまり見かけないものを見るのも楽しい。

これも旅行の醍醐味の一つだ。


「お姉さん、良かったら見ていってー。」


お店のおばあちゃんに声をかけられ、

桜は足を止めた。


「ん?これって何ですか?」


「それは飛騨の赤かぶを使った漬物だよぉ

 自家製なんだよぉ。

 食べてみるかい?」


「はい、ありがとう御座います。

 へぇ、赤かぶのお漬物なんですね!」


桜は試食を勧められ一口食べてみると、

程良い酸味と独特の風味が口全体に広がっていく…


「…お、美味しい!」


「おー、そうかいそうかい。

 気に入ってくれたかい?」


「はい。お土産にも良さそうだし、

 ご飯が進みそうな味ですね!」


桜は少し考え、

小さな袋入りの商品を購入することにした。

こういう旅先での買い物も楽しい。

有名な観光地を訪れるだけでなく、

その土地で暮らす人達の雰囲気、文化

に触れられるのも旅行の魅力だ。


その後も朝市を歩きながら、

いくつかのお店を見て回った。

途中で美味しそうなものを見つけては立ち止まり、気になった商品を手に取ってみる。


「美味しそうだな…

 これも食べてみたい…」


桜の視線の先には、「ころいも」と言うおかずが並んでいた。

昨日から食べてばかりのような気もするが、旅行中くらいは気にしない。


――運動を沢山しているからカロリーは

消費しているだろう…


桜はそう思い試食を一つ頂いた。


「うん、美味しい…

 パクパク食べちゃいそう…」


朝から幸せな気分になれた…

桜にとって食べることは昔から特別だった。

どんなに辛いことがあっても、

美味しいものを食べるとそれだけで少し幸せになれる。

そんな「小さな幸せ」を大切にしていきたいと改めて感じた桜であった…


――――――――――――――――――――


朝市をひと通り見て回った桜は、

宮川沿いを少し散策することにした。

川は澄んでいて、穏やかに流れている。

橋の上から景色を眺めたり、川沿いの風景を写真に収めたり。

昨日の賑やかな古い町並みとはまた違った、高山の表情を楽しめた。


「はぁ…来てよかったなぁー。」


桜は小さく呟いた。

一泊二日の旅行はあっという間だ。

まだまだ見て回りたい場所はあるけれど、

帰りの列車の時間もある。

名残惜しさを感じながらも駅の方へ向かうことにした。


途中、お土産屋さんに立ち寄り

買い忘れがないか確認する。

家族へのお土産は昨日買ってある。

追加で気になる駄菓子を見つけ、

自分用にも一つ購入し、

改めて駅へと向かった…


高山駅に到着した桜は、

帰りの列車の発車時刻を確認した。

まだ少し時間があったので、

駅の周辺を眺めながら過ごす。


初めて訪れた高山。

美味しいラーメンを食べ、飛騨牛も味わい、古い町並みを歩き、朝市にも足を運んだ。

そして、お目当ての一枚も無事に手に入れた。

短い旅行だったけれど楽しい思い出が沢山だ。


やがて、帰りの特急ひだの発車時刻が近づいてきた。

桜はホームへ向かい列車に乗り込む。

窓側の席に座り、

荷物を整理してから外を眺めた。


――列車がゆっくりと動き出し、

高山の街並みが少しずつ遠ざかっていく…


桜は窓の外を眺めながら、

昨日からの旅行を振り返る事にした。

美味しいものを食べ、知らない街を歩いて、お気に入りの一枚も手に入れた。

実に十分に満足できる二日間だった…


「さてと、次はどこに行こうかな…」


スマホを取り出し、

次の旅行先に思いを巡らせる。

まだ行ったことのない場所は全国に沢山ある。

食べてみたい料理も、

集めたいカードも尽きることはない…

そんなことを考えながら、

桜は帰りの列車に揺られていたのであった…

読んでくださりありがとうございました。

全4話で岐阜県の高山を舞台に執筆させて頂きました。

私も昔高山の方にキャンプをしに行ったことがありまして、その時に食べた飛騨牛の焼肉が本当に美味しかったのを思い出しました…

さて、主人公の桜は一体どこに行くのか…

楽しみに待ってて頂けたらと思います。

少しでも面白かった!と思って下さった方は

ブックマーク、星5評価お願いします。

では…また…

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