【プレイバック①】キイルタ=トラフの小休止
【第1章 登場人物】
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みなさまお久しぶりです。ご機嫌いかがでしょうか。
セラ=レイス少佐の下で副長を務めているキイルタ=トラフです。
地位は、帝国陸軍中尉。所属は、東部方面征討軍(東征軍)・参謀部でしたが……先だってレイス隊は、右翼第3連隊付きを命じられました。
引っ越し準備に忙しい我が隊ではございますが、久々の帝国フェイズであることや、物語が長編の様相を呈して参りましたので、ここで第1章から第3章までのおさらいをしてみたいと思います。
職務上の愚痴(少佐への不満)は極力抑えるよう心がけますので、お付き合いの程、宜しくお願い致します。
◆第1章 振り返り
帝国暦383年初春、帝国東征軍はヴァナヘイム国内へ侵攻していました。
東征軍先任参謀・レイス少佐とその一党は、参謀長・オウェル中将のもと、矢継ぎ早に戦術指令を発し、敵味方両軍が目を見張るほどの戦果を挙げていたのです。
しかし、オウェル参謀長の性格は、あまりにも謹厳実直でした。
それは、部下・後輩たちが、参謀長に挨拶するだけで緊張し、萎縮してしまうくらい。ゴウラ少尉など、トイレに立つたびに、敬礼・報告をしていたもの……。
参謀長は、どこまでも真面目で理想主義でした。帝国軍の悪評をこれ以上蔓延させないため、将兵への略奪を禁じ、戦利品はことごとく国庫へ納めるなど、帝国法を順守したのです。
当初の予定よりひと月も早く、帝国軍はヴァナヘイム国南西の要衝・ヴァーラス城を攻め落としたものの、ここでも前線での将軍たちは略奪を禁じられました。そればかりか、希望する者は城主以下領民たちまで、城外に逃がしています。
そうした差配に、帝国四将軍の堪忍袋の緒が切れたようです。
彼らは派閥の領袖たる黒狐――ターン=ブリクリウ大将――を通じ、東征軍のオーナーたる歩く脂身――アルイル=オーラム上級大将――を動かしました。
東都・ダンダアクの黒狐も脂身も、前線からの献上品(略奪品)が届かないことに、業を煮やしていたようです。
ちなみにレイス隊でも、ヴァーラス城主ムンディル家の令嬢を保護することになりました。これは、参謀長には絶対に内緒です。
それにしても、口を開かねば、実に可愛らしい少女なのですが。口を開かねば。
オウェル中将の処遇はテンポよく進みました。冤罪が仕掛けられるや参謀長の任を解かれ、東都へ強制送還。弁明の機会もろくに与えられず、階級はく奪の上、収監されたそうです。
連座人事の波は、私たち参謀部にも及ぶものと危惧されました。
ところが、その波は、東征軍総司令官・ズフタフ=アトロン大将によって止められました。総司令官のおかげで、レイス隊は東征軍参謀部に留任となったわけです。
私たちがほっと一息をついたここまでが、第1章のあらすじでした。
【作者からのお願い】
この先も「キイルタ=トラフの小休止」は少しだけ続きます。
ああ、そんなこともありましたな、と物語当初を思い出していただけた方は、是非、ブックマークや評価をお願い致します。
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【予 告】
次回、「【プレイバック②】キイルタ=トラフの小休止」お楽しみに。
前回に続き、第2章・第3章を振り返ってみたいと思います。
参謀部を更迭になったレイス隊は、引っ越し作業の真っ只なか。少々騒がしい状況ではございますが、宜しくお願い致します。




