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&623

 私の力は一回の使い切りのつもりで使ってもらった。イセノ神が振り下ろした一撃は景気よく始祖の龍に振り下ろされて、奴の体に傷をつける。羽の付け根の背中側。

 そこに食い込んで、始祖の龍の紫色の血を噴出させた。でもそこはさすがは始祖の龍ではある。私の力を渡してたのに、つけられた傷はそれだけだ。それにすぐに治ってる。でも……この宇宙の存在の筈(違うが)――のイセノ神が始祖の龍に傷をつけた。これが大きい。

 この事実が後ろに続く神や龍たちの背中を押してくれるはずだ。少しのダメージだったかもしれない。でもそれは決して無駄な一撃じゃなかった。始祖の龍も焦ってたんだろうね。よければよかったものを……まああいつの性格上? よけるなんて事はしないと思ったけどね。


「皆さん行きますよ。ここから先は本当に通じるのかは未知数です。それでも……」

「行きましょうイセノ神様!」

「ええ、我々の宇宙を始祖の龍から取り返すのです!」

「奴を追い払って真に自分たちの宇宙へと!!」

「「「おおーー!!」」」


 そんな風に最初の一撃と違ってここからは純粋な自分たちの力だよりになるってことで、イセノ神は仲間たちに注意を促してた。でもそんな事は今更だと……どこまでもイセノ神についていくと、彼女の仲間たちは言ってくれた。だからイセノ神は皆を引き連れて前に進むことをきめた。


 けどいくら始祖の龍に攻撃が通るといっても、イセノ神たちの勢力だけではだめだ。いくら攻撃が通っても、たった一つの勢力では……ね。いくら何でも始祖の龍に勝てるなんてない。

 これまでの始祖の龍の強さを知ってるのなら、当然わかることだ。でもだからこそ、一番最初に攻撃を仕掛けるってのはリスクがでかい。でもそのリスクをイセノ神が引き受けてくれてる。それならあとは……つづくだけだ。そしてそれをすべての神に、存在にできる奴が今はいる。

 そう……ゼーファスだ。最高神のゼーファス。前の時は奴は真っ先にやられた。だからこそ、神や龍、古龍達がまとまっての行動ができなかった。でも、今は違う。今はゼーファスもいる。ならばすべてをまとめてこの宇宙の存在、復活したすべての力をまとめて動かせるはずだ。

 いや、それをしないと始祖の龍には勝てない。それをゼーファスはわかってる……よね?


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